鉄鉱石・石炭の価格と豪ドルの動向 安定しつつあり、豪ドルの下支えとなろう
鉄鉱石・石炭の価格と豪ドルの動向 安定しつつあり、豪ドルの下支えとなろう
【ポイント1】鉄鉱石、石炭とも下げ止まり
鉄鉱石は上昇に向かいつつある
■鉄鋼の主原料となる鉄鉱石の価格は、17年6月上旬に1トン当たり55ドルを割り込みましたが、これを当面のボトムに持ち直してきました。足元では同60ドル台前半で推移しています。
■石炭の価格は、鉄鋼用原材料としてのコークス製造などに利用される原料炭で見て、短期的な上昇、下落を繰り返していますが、直近では下げ止まり、1トン当たり150ドル台で推移しています。
【ポイント2】鉄鉱石、石炭とも価格安定へ
需給改善で鋼材価格が上昇
■鉄鉱石については、価格が中国の鉱山の損益分岐点と推定される1トン当たり70ドル前後の水準を下回ってきたことから、今後、減産に向かう見込みです。
■中国で社会資本整備のための公共投資が拡大し、鋼材需要が増大しています。こうした需要の拡大に加え、供給の抑制により需給が引き締まり、鋼材価格が上昇しています。これは鉄鉱石、原料炭価格の双方にとって追い風となります。
【今後の展開】鉄鉱石が豪ドルの下支えになろう
■豪ドルの対円相場は、鉄鉱石や石炭等の資源価格の持ち直しや、日豪金利差の拡大などを受け、今年4月中旬を当面の底に戻り歩調にあります。
■今後についても、①資源価格の持ち直し、②それによる輸出の拡大と、貿易収支の改善(黒字転換)、③豪州準備銀行(RBA)と日銀の金融政策の方向性の違い(RBAは中立姿勢維持の見通し、日銀は緩和姿勢継続)等から見て、豪ドルの対円相場は堅調に推移すると予想されます。
(2017年 7月12日)
印刷用PDFはこちら→
今日のマーケット・デイリー 鉄鉱石・石炭の価格と豪ドルの動向 安定しつつあり、豪ドルの下支えとなろう
関連マーケットレポート
2017年7月04日 豪州の金融政策は10会合連続の据え置き(2017年7月)
2017年6月20日 民間消費を軸に安定成長が見込まれる豪州経済
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会