『街角景気』からわかる、景気に対する実感は?
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「景気ウォッチャー調査」は、景気に敏感なタクシー運転手やコンビニエンスストアの店長など、地域の景気に関連の深い動きを観察できる立場にある約2,000人を対象とした調査です。景気に対する実感の声がわかるため、別名『街角景気』とも呼ばれています。6月の『街角景気』は好不況の判断の節目となる50ポイントを回復し、景気改善の心理が街角にも広がっている様子がみられました。 |
【ポイント1】現状判断DI・先行き判断DIともに3カ月連続で改善
景気判断の節目となる50ポイントを回復
■6月調査では、現状の景気の実感を示す「現状判断DI(季節調整値)」が前月差+1.4ポイントの50.0ポイントと、3カ月連続で上昇しました。項目別では、改善が大きかった順に、雇用関連が同+3.0ポイント、家計動向関連の住宅関連が同+2.7ポイント、小売関連が同+2.2ポイントの上昇となりました。
■2~3カ月先の景気を聞いた「先行き判断DI(季節調整値)」は、同+0.9ポイントの50.5ポイントとこちらも3カ月連続で改善しました。家計動向関連の飲食関連が同+2.3ポイント、サービス関連は同+1.9ポイントの上昇となりました。
【ポイント2】天候要因がプラス材料に
インバウンド消費は引き続き好調
■7月に入り、豪雨によって痛ましい被害が出ている地域がありますが、6月は梅雨入り後も降雨量が少なく比較的晴天が続いたことから、小売関連の伸びに結びついた模様です。
■また、インバウンド消費に関するコメントも、コメント数こそ減少したものの、高水準を維持しています。引き続き、外国人観光客の消費の好調さがうかがえます。
【今後の展開】暑い夏が消費を後押しするかに注目、設備投資の高まりにも期待
■『街角景気』の6月調査の企業動向関連では、製造業・非製造業ともに改善しました。6月調査の日銀短観で企業の景況感が大きく改善したこととも整合的です。設備投資意欲の高まりを指摘するコメントも目立ったことから、今後の設備投資の伸びが期待されます。
■日本はこれから本格的なレジャーシーズンがスタートします。6月23日に発表された気象庁の3カ月予報によると、7月から9月は全国的に気温が高くなると予想されています。暑くなることが予想されている今夏、個人消費の追い風となり、堅調さが継続するかどうかが注目されます。
(2017年 7月 12日)
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