『路線価』が上昇、好調経済と訪日客が寄与

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相続税や贈与税の算定基準となる土地評価額の『路線価』。主な道路に面した標準的な宅地の1平方メートルあたりの価格のことで、毎年1月1日時点で評価され、国税庁が発表します。国や自治体が公表する土地の価格には、『路線価』の他、公示地価・基準地価や、地価Lookレポートの地価などがあります。今年は、東京・銀座でバブル期を超えて過去最高となるなど、全国平均では2年連続で上昇しました。

【ポイント1】2017年の『路線価』は2年連続で上昇

都道府県庁所在都市の最高『路線価』は多くの中核都市で上昇

 

■3日、国税庁から2017年の『路線価』が発表されました。今年の全国平均価格は前年比+0.4%と、2年連続で上昇しました。

■都道府県庁所在都市の最高『路線価』を見てみると、東京をはじめ、札幌、仙台、横浜、金沢、京都、大阪、神戸、広島、福岡の10都市において前年度比で二桁上昇となりました。地価の上昇は、地方の中核都市へ波及しています。

 

【ポイント2】“鳩居堂前”はバブル期超えの4,032万円と過去最高

再開発などにより、東京・銀座は大幅上昇

 

■最も地価が高いとして有名な東京都中央区銀座五丁目の“鳩居堂前”は4,032万円と、前年度(3,200万円)比+26%と大幅に上昇し、32年連続で日本一となりました。また、バブル直後の1992年を上回って過去最高となりました。

■銀座では、昨年9月に開業した“GINZA PLACE”前は、“鳩居堂前”と同額となりました。松坂屋跡地の“GINZA SIX”や“東急プラザ銀座”が新たにオープンするなど、再開発が『路線価』の上昇につながったと見られます。

 

 

 

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【今後の展開】好調な経済や外国人観光客の増加などが土地需要を押し上げ

 

■現在の地価の上昇の背景には、日本経済が好調さを維持していることや、外国人観光客の大幅な増加が挙げられます。特に、外国人観光客の増加により宿泊施設や商業施設などの需要が高まっていることから、大都市やリゾート地などで地価の上昇が目立ちました。

■日本経済は個人消費や公共投資などの内需に下支えされ、当面堅調に推移すると見られます。また政府は、東京オリンピックが開催される2020年には訪日外客数を4,000万人とする目標を掲げており、ホテル需要などが今後も地価の上昇要因となりそうです。

 

(2017年 7月 6日)

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