米国の金融政策(2017年6月)緩やかな利上げを継続、FRB保有資産の縮小にも言及
米国の金融政策(2017年6月)緩やかな利上げを継続、FRB保有資産の縮小にも言及
【ポイント1】政策金利を0.25%引き上げ
経済はほぼ完全雇用の状態
■6月13日、14日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)は、市場の予想通り政策金利(FFレート)の誘導レンジを0.25%引き上げ、1.00%~1.25%とすることを決定しました。
【ポイント2】政策金利見通しは据え置き
FRB保有資産の縮小計画にも言及
■声明文によれば、「労働市場は引き続き力強さを増し、経済は緩やかな成長を維持する見通し」です。この見通しに対する短期的なリスクは、前回FOMCと同様「上振れと下振れで概ね均衡」でした。
■ FOMC参加者による経済予想も大きな変更はなく、2017年、18年とも年3回の利上げが見込まれています(17年については、今回も含め既に2回利上げを実施しているため、今後あと1回の見通し)。
■今回のFOMCでは、約4.5兆ドルの米連邦準備制度理事会(FRB)の資産規模縮小、すなわち保有有価証券の償還金の再投資縮小を年内に開始する予定と述べました。具体的には、再投資をしない額の上限を当初は月間100億ドルとし、最終的には同500億ドルまで増やす計画です。
【今後の展開】緩やかなペースでの利上げ継続の見通し
■今回の声明文における金利政策の内容については、ほぼ想定の範囲内でした。米経済や金融市場の正常化が進む一方、物価上昇率が低い水準で推移すると予想されることから、緩やかなペースでの利上げ継続と、FRB保有資産の縮小が実施される見通しです。
■15日のニューヨーク市場では、当日公表された景気指標が低調だったうえ、FOMCで利上げが決定されたため、S&P500種指数、NASDAQ総合指数が下落しました。先行きの利上げ速度が緩慢と予想されるなか、今後は株価は景気・企業業績の内容を見極める展開になる見通しです。
(2017年 6月15日)
印刷用PDFはこちら→
今日のマーケット・デイリー 米国の金融政策(2017年6月)緩やかな利上げを継続、FRB保有資産の縮小にも言及
関連マーケットレポート
2017年6月5日 堅調に推移する米国の雇用統計(2017年5月)
2017年6月2日 「ベージュブック」、労働需給は逼迫(米国)
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会