アジア・オセアニアのリート市場の動向(2017年5月)香港が大幅高:景気拡大を背景に堅調地合いが続く

アジア・オセアニアのリート市場の動向(2017年5月)

 

【ポイント1】香港、シンガポールが上昇

オーストラリアは反落

 

■17年5月のアジア・オセアニアリート市場を現地通貨ベースで見ると、香港、シンガポール市場が上昇する一方、オーストラリア市場は反落しました。

■香港市場は、市場予想を上回る経済指標が好感されるなか、長期金利が低下したことも後押しとなり、大きく上昇しました。

■シンガポール市場は、製造業など外需主導の景気回復基調が確認され、内需への波及期待や相対的な利回りの高さを背景に上昇しました。

■オーストラリア市場は、オーストラリア準備銀行や政府が住宅市場の過熱を警戒する姿勢を示したことなどが重石となり、反落しました。

 

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【ポイント2】円ベース騰落率も同様

対香港ドル、豪ドルはやや円高

 

■アジア・オセアニアリート市場の5月の円ベース騰落率は、現地通貨ベース同様、香港、シンガポール市場が上昇、オーストラリア市場は下落となりました。

■円相場は対香港ドル、豪ドルでやや円高となりました。

 

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【今後の展開】景気拡大を背景に堅調地合いが続こう

 

■アジア・オセアニアリート市場は、市場の視点が金利から堅調な景気や業績に移りつつあると見られます。香港の17年1-3月期GDP成長率は中国経済の寄与もあり、回復基調が強まっています。シンガポールの1-3月期GDP成長率は確報値が速報値を上回り、政府の17年見通しが上方修正される可能性が出てきました。また、豪州政府は17-18年の予算案のなかで、積極的なインフラ投資計画を掲げており、空港や鉄道の建設などを通じて、中期的に豪州の不動産価値が高まることが期待されます。順調な景気拡大を背景に、今後もアジア・オセアニアリート市場は堅調地合いが続きそうです。

 

 

(2017年 6月13日)

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