過去最高更新が続く「訪日外客数」(日本)
<今日のキーワード>過去最高更新が続く「訪日外客数」(日本)
日本を訪れる外国人旅行者の数(「訪日外客数」)を知るには、日本政府観光局(JNTO)が発表する「訪日外客数」が参考になります。毎月下旬に、前月の「訪日外客数」の多い世界20カ国・地域の推計値が公表されます。2016年は2,404万人と、年間で初の2,000万人を突破しました。安倍政権の成長戦略「日本再興戦略2016」では、2020年には「訪日外客数」を4,000万人とする目標が掲げられています。 |
【ポイント1】4月の「訪日外客数」は約258万人、単月で過去最高を更新
カレンダー効果に加え、桜など日本の春の魅力が浸透してきたもよう
■JNTOが19日に発表した2017年4月の「訪日外客数」(推計値)は、前年同月比+23.9%の257万9千人となりました。16年7月の229万6千人を上回り、単月としては過去最高となります。
■航空座席の増加や路線の拡大など航空輸送能力の増強、クルーズ船寄港数の増加、継続的な訪日プロモーションの貢献に加え、カレンダー効果(16年は3月末だったイースター休暇が17年は4月となったほか、日本のお盆にあたる中国の清明節、タイの旧正月であるソンクランなどの祝祭日が4月にありました)によるものです。桜をはじめ日本の春の魅力が浸透してきたことも、訪日意欲の喚起につながったようです。
【ポイント2】上位20カ国・地域全てで増加
13カ国・地域で過去最高を更新
■4月の「訪日外客数」の伸び率を国・地域別で見ると、公表された主要20カ国・地域の全てで増加しました。
■しかも、台湾、香港、タイ、インドネシア、米国、英国などの13カ国・地域が単月として過去最高を記録、韓国、中国、マレーシア、オーストラリア、イタリアなど他の7カ国・地域も4月として過去最高となりました。
■台湾やマレーシアからの観光客の人気を集めたのは、東北の桜鑑賞や立山黒部アルペンルートなどでした。他方、中国では、クルーズによる訪日が、訪日需要を下支えしたものの、航空座席の供給が微増にとどまったことが、訪日客の伸び悩みにつながりました。
【今後の展開】今年の「訪日外客数」は、昨年に続きに過去最高となる見通し
■昨年の「訪日外客数」は前年比+21.8%の2,403万9千人と、統計の遡れる1964年以降で最多となりました。現状のペースでいけば今年は年間2,800万人前後となり、過去最高を更新の見通しです。
(2017年 5月 23日)
印刷用PDFはこちら
関連マーケットレポート
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会