アジア・オセアニアのリート市場の動向(2016年11月その2)金利上昇の織込み進む:リートの見直しに期待
アジア・オセアニアのリート市場の動向(2016年11月その2)
【ポイント1】香港、シンガポールは下落
オーストラリアは反発
■11月8日の米大統領選挙でトランプ氏が勝利し、同氏が掲げる大規模減税やインフラ投資などがインフレや財政拡大につながるとの観測を背景に、米国を中心に長期金利の上昇が加速しました。長期金利上昇を受け、リートの借入コストの増加や利回り麺での魅力が低下したことなどから、11月のグローバル・リート市場は下落しました(現地通貨ベース)。
■香港、シンガポールのリート市場も下落しましたが、オーストラリア市場は、既に調整が進んでいたため、安定業績との比較で割安感が高まったことから、反発しました。
【ポイント2】円ベース騰落率は上昇
円安が大幅プラス寄与
■アジア・オセアニアリート市場の11月の騰落率を円ベースで見ると、香港が+6.6%、シンガポールが+2.9%、オーストラリアが+6.1%と好調でした。円ベースの騰落率が現地通貨ベースを大幅に上回ったのは、米大統領選挙の結果を受けて円安が進み、為替効果が大きくプラスに寄与したためです。
【今後の展開】長期金利の落ち着きによるリートの見直しに期待
■アジア・オセアニアリート市場は、長期金利が上昇するなかでも、11月後半は反発しました(現地通貨ベース)。直近で原油価格の回復、インフレ期待の上昇、米国の12月利上げ観測の高まりなど、金利を押し上げる様々な材料が出てきたことで、金利上昇に対するリート市場の織り込みがかなり進んだと見られます。今後は、米長期金利の落ち着きが確認されるにつれ、高い経済成長を背景とした増益・増配期待や相対的な利回りの高さから、アジア・オセアニアリートが改めて注目されるものと期待されます。
(2016年12月 8日)
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