2017年の「FOMCメンバー」(米国)

<今日のキーワード>2017年の「FOMCメンバー」(米国)

金融政策の決定に関する議論が行われる米連邦公開市場委員会(FOMC)では、7名の理事(うち議長と副議長が各1名)と5名の地区連銀総裁の計12名が投票権を有します。このうち理事とニューヨーク地区連銀総裁は常任メンバーで、残りのメンバーはその他の地区連銀総裁が輪番制で1年間担当します。そのため投票権を持つ地区連銀総裁(ニューヨーク地区連銀総裁を除く4名)は毎年入れ替わることになります。

【ポイント1】景気重視ならハト派、物価重視ならタカ派

投票権を持つメンバーの政策スタンスに注目

■一般に米国の金融政策を見通すにあたって、投票権を持つ「FOMCメンバー」の金融政策スタンスが注目されます。景気を重視する政策スタンスであれば「ハト派」、物価を重視する政策スタンスであれば「タカ派」、その中間であれば「中立」と分類されます。

【ポイント2】来年はタカ派色が弱まる

タカ派総裁は1名に

■2016年に投票権を持つ「FOMCメンバー」のなかでは、カンザスシティ地区連銀のジョージ総裁と、クリーブランド地区連銀のメスター総裁がタカ派とみられます。実際、両総裁は11月のFOMCで政策金利の据え置きに反対票を投じ、利上げを主張しました。

■2017年に投票権を持つ「FOMCメンバー」をみると、タカ派とみられるのは、フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁1名です。そのため2017年のFOMCメンバーは2016年に比べてややタカ派色が弱まる見通しです。
20161114mk

 

【今後の展開】利上げは12月のFOMCで決定される可能性が高い

■トランプ大統領誕生で、米連邦準備制度理事会(FRB)への政治的圧力を懸念する向きもありますが、FRBは従来通り独立性を維持し、自らの判断で政策を決定すると思われます。

■FRBは12月のFOMCで利上げを決定する可能性が高いと予想します。来年以降の利上げについて、FRBは国内の経済指標や世界の金融情勢をにらみ、引き続き慎重な判断を行うとみられます。

(2016年11月14日)

印刷用PDFはこちら

今日のキーワード 2017年の「FOMCメンバー」(米国)

 

関連マーケットレポート

2016年11月 9日 米国の大統領選挙(速報)トランプ候補が勝利

2016年11月 4日 米国の金融政策(2016年11月)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会