米国の株式市場(2016年10月) 年末に向け利上げと業績回復を織り込む展開
米国の株式市場(2016年10月) 年末に向け利上げと業績回復を織り込む展開
【ポイント1】米株は史上最高値圏で推移
長期金利は緩やかに上昇
■米国株式市場は史上最高値圏で推移しています。一方、10年国債利回りは7月8日の1.36%を底に緩やかに上昇しています。10月13日のS&P500指数は2,132.55ポイント、10年国債利回りは1.74%でした。
【ポイント2】ソフトウエア・サービスが堅調
年末に向け利上げを織り込む展開
■米国株式市場は長期金利が緩やかに上昇する中で、株価収益率(PER)が18.1倍とリーマン・ショック後の水準を抜く高さとなるなど上値が重くなっています。11月の大統領選挙の行方や12月の米国の利上げの可能性に神経質になっていることもあります。
■主要なセクターを見ると、長期金利の上昇から不動産が下落し、銀行が持ち直すなど金融政策の変更を想定した動きとなっている点が目立ちます。また、ソフトウエア・サービスは引き続き堅調に推移し、エネルギーも底打ちから反転の兆しがうかがえます。
【今後の展開】7-9月期の決算が好調であれば緩やかな上昇継続
■今後は、12月の利上げと業績回復を織り込みながらの推移となりそうです。7-9月期の決算で業績回復の方向性が確認されれば、米国株式市場は緩やかな上昇継続が期待できそうです。
■トムソンロイター(10月12日)によれば、S&P500の前年同期比増益率は▲0.8%の見通しです。「不動産」が同+1.3%、「金融」が同+0.9%と増益に転じる見通しです。「エネルギー」は同▲70.3%と大幅減益ですが前期よりも改善し、10-12月期には+0.6%の増益に転じる見通しです。「情報技術」は同+4.6%と4-6月期(同+1.7%)よりも伸びが高まる見通しです。
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