インドの金融政策 半年ぶりに利下げ(2016年10月)政策金利の0.25%引き下げを決定

2016/10/05

インドの金融政策 半年ぶりに利下げ(2016年10月)政策金利の0.25%引き下げを決定

【ポイント1】政策金利を0.25%引き下げ

食料インフレの低下見通しを反映
■インド準備銀行(インドの中央銀行、RBI)は4日、政策金利(レポ金利)を0.25%引き下げて、6.25%としました。利下げは今年4月以来です。今回の利下げは、公務員給与引き上げによるインフレ上昇の影響を注視しつつも、モンスーン期に十分な雨が降ったため今後食料インフレが低下するとの見通しを反映した結果と見られます。

 

  20161005as1

【ポイント2】新総裁の下、MPC体制が始動

全会一致で利下げが決定
■9月に就任したパテル新総裁の下での初の金融政策決定会合でしたが、今回から合議制の金融政策委員会(MPC)へと運営方式も変更されました。MPCは6人の委員で構成されますが、このうち総裁・副総裁を含む3人はRBIから選任され、他の3人は政府が任命します。任命された委員はいずれも学者で、政権からある程度の独立性が担保されたと考えられます。こうした新体制のなか、全会一致で利下げが決定しました。MPCの各委員の金融政策に対する立場を判断する上では、今月18日に公表予定の議事録に注目です。

 

 

20161005as2

【今後の展開】利下げの決定を市場は好感、今後も金融緩和は継続される見込み
■今回の金融政策に際し、事前の市場予想では大方が利下げを見込んでいたこともあり、利下げ発表後の金融市場では大きな影響は見られませんでした。

■RBIは2018年1-3月期のインフレ予想を前年比+4.5%と発表しました。足元の消費者物価指数は同+5%程度となっており、今後インフレは低下すると見込まれています。今後は政策効果を見ながら追加金融緩和が実施されると見込まれます。

(2016年10月05日)

印刷用PDFはこちら→

今日のマーケット・デイリー インドの金融政策 半年ぶりに利下げ(2016年10月)政策金利の0.25%引き下げを決定

関連マーケットレポート

2016年 9月21日 インドのインフレ動向

2016年 9月02日 最近の指標から見るインド経済(2016年8月)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ