南アフリカの金融政策(2016年1月)~南アフリカ中銀、0.50%の利上げ~

2016/01/29

南アフリカの金融政策(2016年1月)~南アフリカ中銀、0.50%の利上げ~

【ポイント1】2会合連続の利上げ

概ね市場予想通りの決定
■南アフリカ準備銀行(中央銀行、以下中銀)は 28日、政策金利(レポ金利)を0.50%引き上げ、6.75%とすることを発表しました。利上げは昨年11月の0.25%引き上げに続く措置で、概ね市場予想通りの決定となりました。

■金融政策委員会では委員6名中3名が0.50%の利上げ、2名が0.25%の利上げ、1名が金利据え置きを主張し、多数決での決定となりました。

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【ポイント2】 物価と景気の懸念深まる

中銀は物価抑制を優先
■中銀は、南アフリカランドの想定以上の下落や、干ばつによる野菜など食品価格の上昇を主な要因として、2016年の消費者物価指数の予想を前年比+6.8%(年平均)と、前回会合時の同+6.0%から上方修正しました。

■一方、2016年の実質GDP成長率の予想を前年比+0.9%と、前回の同+1.5%から下方修正しました。物価高と景気低迷の両方の懸念が深まるなか、中銀は物価抑制を優先し、利上げ幅を拡大しました。

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【今後の展開】金利先高観がランドを下支え

■中銀は、景気は下振れリスクが強い一方、物価のリスクは概ね上下均等との考えを示しました。中銀は、金融政策はまだ緩和的であるとしており、今後も利上げを続けると見込まれるものの、上げ幅は小幅(0.25%)にとどめると思われます。

■中国の景気減速懸念、商品価格の下落、米国の利上げを巡る市場の思惑などから、ランド安圧力が一段と強まる可能性があります。こうした状況に対しては、中銀が今回のように利上げ幅を広げると思われます。金利先高観はランドの下支えとなりそうです。

(2016年1月29日)

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