南アフリカの金融政策(2016年1月)~南アフリカ中銀、0.50%の利上げ~
南アフリカの金融政策(2016年1月)~南アフリカ中銀、0.50%の利上げ~
【ポイント1】2会合連続の利上げ
概ね市場予想通りの決定
■南アフリカ準備銀行(中央銀行、以下中銀)は 28日、政策金利(レポ金利)を0.50%引き上げ、6.75%とすることを発表しました。利上げは昨年11月の0.25%引き上げに続く措置で、概ね市場予想通りの決定となりました。
■金融政策委員会では委員6名中3名が0.50%の利上げ、2名が0.25%の利上げ、1名が金利据え置きを主張し、多数決での決定となりました。
【ポイント2】 物価と景気の懸念深まる
中銀は物価抑制を優先
■中銀は、南アフリカランドの想定以上の下落や、干ばつによる野菜など食品価格の上昇を主な要因として、2016年の消費者物価指数の予想を前年比+6.8%(年平均)と、前回会合時の同+6.0%から上方修正しました。
■一方、2016年の実質GDP成長率の予想を前年比+0.9%と、前回の同+1.5%から下方修正しました。物価高と景気低迷の両方の懸念が深まるなか、中銀は物価抑制を優先し、利上げ幅を拡大しました。
【今後の展開】金利先高観がランドを下支え
■中銀は、景気は下振れリスクが強い一方、物価のリスクは概ね上下均等との考えを示しました。中銀は、金融政策はまだ緩和的であるとしており、今後も利上げを続けると見込まれるものの、上げ幅は小幅(0.25%)にとどめると思われます。
■中国の景気減速懸念、商品価格の下落、米国の利上げを巡る市場の思惑などから、ランド安圧力が一段と強まる可能性があります。こうした状況に対しては、中銀が今回のように利上げ幅を広げると思われます。金利先高観はランドの下支えとなりそうです。
(2016年1月29日)
印刷用PDFはこちら→
南アフリカの金融政策(2016年1月)~南アフリカ中銀、0.50%の利上げ~
関連マーケットレポート
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会