「街角景気」、現状判断が上昇(日本)
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「景気ウォッチャー調査」は、内閣府が毎月実施する景況感に関する調査で「街角景気」調査とも呼ばれます。タクシー運転手やコンビニエンスストアの店長、レストラン経営者など、景気に敏感な約2,000人が調査対象(ウォッチャー)です。3カ月前と比べたその時点の景気と、2~3カ月先の景気予測を調査します。算出された指数から好不況を判断する際の中立水準は、50ポイントです。 |
【ポイント1】現状判断DIは、2カ月ぶりに上昇
製造業を除き、幅広く景気判断が改善
■2015年12月の「景気ウォッチャー調査」(調査期間12月25日~31日)は、「現状判断DI」が前月から2.6ポイント上昇の48.7ポイントとなりました。家計動向、企業動向、雇用関連の3項目全てが上昇しました。個別項目では、家計の飲食とサービス、企業の非製造業が上昇して中立の50を超えた一方、製造業が前月から低下しました。
■街角の声には、「年末、ボーナス時期のため来客数の動きが良い(中国の家電量販店)」といった声が聞かれる一方、「気温が高く、冬物の売り上げが低迷している(四国のスーパー)」といった声も聞かれました。
【ポイント2】先行き判断DIは、横ばい
家計の財布のひもは固い模様
■2~3カ月先の見通しを示す「先行き判断DI」は、前月と同じ48.2ポイントでした。企業動向、雇用関連は上昇しましたが、飲食やサービスなどの家計動向の低下で打ち消しました。
■街角の声には、「予約状況は外国客も含め好調(沖縄の観光型ホテル)」という声が聞かれた一方、「正月を過ぎると(中略)財布のひもが固くなる(北海道の高級レストラン)」といった、家計消費の持続性を疑問視する声もありました。
【今後の展開】 景気は緩やかな回復基調、賃金上昇などが回復ペース加速のカギ
■中国景気の不透明感や暖冬がマイナスに影響
今回の調査では、中国景気の不透明感や暖冬の影響が見られたものの、緩やかな景気回復基調が続いていることが示されました。先行きについても、観光需要、受注の増加、雇用改善への期待などが見られました。
■人手不足のなか設備投資や賃金上昇に期待
雇用関連は、現状、先行きともに前月から上昇し、それぞれ55.1、55.2といずれも50を超え、3項目のうち最も高い水準が続いています。人手不足が進行するなか、設備投資の拡大や賃金上昇が実現すれば、景気回復ペースの加速につながると期待されます。
(2016年1月13日)
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