FOMC声明、緩やかな利上げを明示
FOMC声明、緩やかな利上げを明示
【ポイント1】金融危機後初となる利上げ
労働市場の改善などを受け
■12月15日~16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場の予想通り政策金利(FFレート)の0.25%引き上げが全会一致で決まりました。FFレートの誘導レンジは0.25%~0.50%となりました。2008年12月の利下げ以来およそ7年振りの政策金利変更になります。
■声明文では、労働市場の改善が相当に進んだこと、インフレ率が、中期目標である2%に向かって上昇するとの合理的な確信が得られたことを、その理由として挙げています。
【ポイント2】緩やかな利上げ継続へ
年4回程度の利上げ見通しを維持
■最も注目された今後の利上げの速度については、経済情勢から判断すると、緩やかなペースで行うことができる見通しとされました。
■FOMCメンバーによる経済見通しによれば、16年の政策金利は前回と同じく1.4%でした。年4回程度の利上げということになります。
【今後の展開】景気拡大を織り込む展開へ
■利上げのペースが緩やかなものにとどまることから、経済への影響は当面のところ限定的と考えられます。
■ドル高などから輸出は伸び悩むものの、個人消費をはじめとする内需をけん引役に米国経済は緩やかな成長を維持する見込みです。
■12月16日の米国市場は、株価が上昇し、ドル高円安が進むなど概ねリスクオンの展開です。利上げペースが緩やかになるとの確信度が増したためと考えられます。株価は今後、景気回復を織り込む展開となる見通しです。
(2015年12月17日)
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