日本の主要企業の業績見通し~新興国の景気減速を吸収し、最高益更新へ~
日本の主要企業の業績見通し~新興国の景気減速を吸収し、最高益更新へ~
【ポイント1】7-9月期は微増益にとどまる
ただし減速は想定範囲内
■主要企業216社(*)の7-9月期経常利益は、前年同期比+0.1%の微増益となりました。内訳は製造業(135社)が同+1.5%、非製造業 (81社)が同▲1.8%でした。
■4‐6月期の増益率同+30.1%から急速に鈍化した要因として、新興国向けビジネスの減速、原油をはじめとする資源価格や鋼材など素材価格の下落などがあげられます。ただし、この増益率鈍化は概ねアナリストの想定範囲内でした。
(*)三井住友アセットマネジメントが主に調査対象とする金融を除く企業。業種分類は三井住友アセットマネジメントによる。
【ポイント2】今年度は小幅の下方修正
過去最高益を連続更新へ
■2015年度通期の経常利益は、国内景気の緩やかな拡大に加え、原油安、円安による採算改善などを背景に前年度比+14.0%の増益見込みです。9月の前回見通しの+15.7%から下方修正されましたが、 10-12月期以降回復し、通期では過去最高利益を連続更新する見通しです。
■下方修正は、資源価格の下落などから資源・燃料、鉄、産業用電機(大手重電メーカーの過去分修正)などの業種が主因です。一方、建設、医薬、通信などの内需系業種では上方修正となっています。
【今後の展開】2016年度も増益が持続し、最高益を3年連続で更新へ
■2016年度の経常利益は7.3%の増益見通しです。過去最高益を3年連続で更新する予想です。新興国の景気減速の影響は残りますが、欧米と国内の景気拡大により吸収できると予想しています。
■業種別にみると、自動車が販売台数の増加により増益となるうえ、在庫評価減の反動で資源・燃料の利益回復、産業用電機も一過性のマイナス要因剥落などで増益となり全体をけん引する見通しです。
(2015年12月9日)
印刷用PDFはこちら→
今日のマーケット・デイリー 日本の主要企業の業績見通し 新興国の景気減速を吸収し、最高益更新へ
関連マーケットレポート
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会