主要国のリート市場の最近の動向(11月)~米国利上げ観測と地政学リスクが重しに~
主要国のリート市場の最近の動向(11月)~米国利上げ観測と地政学リスクが重しに~
【ポイント1】為替要因でプラス
現地通貨ベースではマイナス
■11月のグローバル・リート市場は、円ベースで+0.2%となりましたが、現地通貨ベースでは下落しました。米国の利上げ観測が強まったうえ、パリの同時多発テロやトルコ軍によるロシア機撃墜を背景に、リスク回避の動きが強まったことが要因です。
■為替要因は、ユーロを除く通貨が対円で上昇したため、プラス寄与となりました。
【ポイント2】欧州、オセアニアが下落
アジアは香港、日本が上昇
■各地域を現地通貨ベースで見ると、アジアが上昇する一方、欧州、オセアニアが大きく下落しました。 欧州は、ECBが12月に金融緩和を拡大するとの見方に加え、同時多発テロやロシア機撃墜を背景に国債利回りが低下したものの、リスク回避の動きが優勢になりました。
■オセアニアは、地政学リスクの高まりに加え豪州国債の利回り上昇が嫌気されました。北米は、米国の利上げ観測が強まり、リート市場の重しとなりました。
■アジアでは、香港と日本で大手リートの好決算などから底堅く推移しました。
【今後の展開】主要先進国での低金利がリート市場をサポート
■12月3日に公表されたECBの追加緩和策が市場の期待を下回ったことから世界的に株価が下落し、リート市場も影響を受けました。ただし、ECBのさらなる追加緩和策実施の可能性も残されており、また、米国の利上げペースが緩やかとなる見通しも踏まえると、リート市場への影響は限定的と思われます。
■世界的に緩和的な金融環境が続く見込みであり、堅調な不動産市場にも支えられ、リートの配当は安定的な成長が続く見込みです。グローバル・リート市場は、相対的に高い配当利回りにも支えられ、中期的に底堅い展開となることが期待されます。
(2015年12月8日)
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