アジア諸国のインフラ投資が本格化
アジア諸国のインフラ投資が本格化
【ポイント1】 「一帯一路」で成長加速
膨大なインフラ投資が動きつつある
■中国は、来年からの5カ年計画で新シルクロード「一帯一路」戦略を強化する方針です。海陸2つのルートで欧州に通じる物流網を構築する投資は、総額6兆米ドル(約740兆円)にものぼるとされます。ASEAN(東南アジア諸国連合)でのインフラ投資などを合わせると、総額は足元のアジア諸国(グラフの注参照)の名目GDPを上回るほどです。
■中国は、豊富な資金力を背景に周辺国とのインフラ整備での協力関係を深めることにより、アジア諸国の成長への貢献も期待されます。こうした大きなうねりの中で金融支援の要となるのが「AIIB(アジアインフラ投資銀行)」です。
【ポイント2】ASEANもインフラ投資拡大
ADBの資金に加え、AIIBにも期待
■アジア開発銀行(ADB)の試算では、ASEAN地域で必要とされるインフラ投資は、年間1,000億米ドル(約12兆円)とされ、現行の投資はその半分にも満たないとされます。ADB傘下の「ASEANインフラ基金(AIF)」に加え、加盟国が出資するAIIBも通じ、インフラ投資が促進される見込みです。
【今後の展開】AIIB、ADB、日本の援助などさまざまな資金がアジアの成長を後押し
■アジア諸国には人口の若い国が多く、インフラ整備が進むと、消費拡大に伴う貿易の活発化も見込まれ、中国がこの地域へアプローチを強める背景となっています。「AIIB」のサポートでインフラ整備が進むことにより、アジア地域の成長の加速が期待されます。
■安倍首相は今年7月、メコン地域(タイ、ベトナム、カンボジア、ミャンマー、ラオス)の成長実現に向け、今後3年で7,500億円の支援(ODA)を行う方針を明らかにしました。アジア地域の成長は、さまざまな資金が後押しし、促進されるものと考えられます。
(2015年12月4日)
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