米国の雇用統計(2015年10月)~堅調な雇用増で12月利上げの可能性高まる~

2015/11/10

米国の雇用統計(2015年10月)~堅調な雇用増で12月利上げの可能性高まる~

【ポイント1】雇用者数は27.1万人増

引き続きサービス業が増加をけん引
■10月の非農業部門雇用者数は前月比27.1万人の増加となり、市場予想(ブルームバーグ集計)の同18.5万人増を大幅に上回りました。

■過去2カ月分が合計で1.2万人ほど上方修正されたこともあり、雇用の増加ペースは3カ月移動平均で18.7万人と、前月の17.1万人から加速しました。

■10月は、民間部門が同26.8万人の増加となりました。なかでもビジネスサービスや教育・医療といったサービス業の雇用増が目立ちました。

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【ポイント2】失業率は5.0%

賃金上昇率は前年比2.5%増
■一方、失業率は5.0%でした。前月比0.1%ポイントの低下です。労働供給(労働力人口)は増えたものの、労働需要(就業者数)がそれを上回るペースで増加したためであり、「質の良い低下」と評価できます。

■時間当たり賃金は前月比0.4%増、前年同月比では2.5%の増加でした。2009年7月の前年比2.6%増以来の高い伸びです。労働需給改善の影響が、ようやく賃金に波及してきたと考えられます。

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【今後の展開】年内利上げの可能性が大幅に上昇

■失業率から判断すると、米経済は完全雇用の水準に到達し、スラック(需給の緩み)はほぼ解消されたと見られます。

■12月15日~16日に開催される次回の連邦公開市場委員会(FOMC)で、利上げが決定される可能性は一段と高まったと考えられます。

(2015年11月9日) 

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