豪中銀、6会合連続の政策金利据え置き
豪中銀、6会合連続の政策金利据え置き
【ポイント1】過去最低の2%に据え置き
景気、インフレの見通しも維持
■オーストラリア準備銀行(RBA)は3日、政策金利を2.00%に据え置くことを決定しました。ブルームバーグ社の集計によると、29名のエコノミストのうち17名が据え置きを、残りの12名が0.25%の引き下げを予想していました。
■景気、物価については、「長期平均を下回る緩やかな経済成長が続くため、向う1年~2年はインフレ目標に沿う」との見方が維持されました。
【ポイント2】為替は豪ドル高へ
金利据え置きで豪ドルが買われる
■11月2日に86.3円前後だった豪ドルの対円レートは、4日の取引時間中に一時87.5円強まで上昇しました。7-9月期の消費者物価上昇率が前年同期比+1.5%と市場予想の+1.7%を下回ったことで、利下げ観測が強まっていたためと見られます。
■為替については、「主要な商品価格の大幅な下落に、豪ドルは適応しつつある」と中立的な評価を維持しました。RBAは、豪ドルがほぼ適正水準にあると考えているようです。
【今後の展開】政策金利は当面据え置き、豪ドルは徐々に底堅い推移へ
■景気は、これまでの利下げ効果などから、個人消費と住宅投資がけん引役となり、緩やかに回復すると予想されます。
■インフレは、失業率が高水準なことや資源価格の下落などから、当面低位で推移する見込みです。
■緩やかな景気回復と低インフレの持続により、政策金利は当面、据え置かれそうです。日豪金利差が維持されることなどから、豪ドル円レートは底堅い展開が予想されます。ただ、物価動向次第では利下げの可能性もあるため、注意が必要です。
(2015年11月4日)
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