「アベノミクス2.0 新三本の矢」(日本)

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「アベノミクス」とは安倍政権が掲げる包括的な経済政策です。三本の矢とはその手段を指します。2015年9月に、一億総活躍社会を掲げるアベノミクス「新三本の矢」が示されました。これで「アベノミクス」は第2段階へ進み始めます。安倍首相は、新しい経済政策を自ら「アベノミクス2.0」と表明しました。

【ポイント1】「アベノミクス」の課題はデフレ脱却

三本の矢は、金融緩和、財政政策、成長戦略
■「アベノミクス」は2012年に誕生した安倍政権が掲げた包括的な経済対策です。「デフレ(※1)からの脱却」と「富の拡大(※2)」を目指しました。これを実現するための経済政策が「三本の矢」です。

 (※1)物価が持続的に下落する状態、(※2)名目GDPを今後10年間の平均で+3%を目指す。

■三本の矢は、①金融緩和、②財政政策、③成長戦略、でした。財政はその都度補正予算を組むことで機動的な対応を進めました。金融緩和は、「量的・質的金融緩和」として、日銀が13年4月に導入を決定しました。その後、14年10月末に量的・質的金融緩和の拡大を決定しています。成長戦略は「日本再興戦略」が13年6月に策定され、今年は「日本再興戦略」改訂2015(改訂成長戦略)が閣議決定されています。

【ポイント2】「アベノミクス2.0」の課題は供給制約の克服

新三本の矢で潜在成長率の引き上げを狙う
■15年9月に安倍首相は自ら「アベノミクス2.0」と称して「新三本の矢」を発表しました。「一億総活躍」社会を目指すとしています。今後の経済運営の課題は労働人口の減少という供給制約を如何に克服するかであり、その手段が重要です。新しい三本の矢は、①希望を生み出す強い経済、②夢をつむぐ子育て支援、③安心につながる社会保障で、潜在成長率の引き上げを狙います。

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【今後の展開】「生産性の向上」と「少子高齢化」対策が日本を再活性化

■「生産性の向上」は引き続き重要な課題
6月に発表された「改訂成長戦略」は、日本経済の課題として「労働人口の減少(供給制約)」を指摘しました。企業には「生産性の向上」を促しました。生産性の向上を通じ「稼ぐ力」をより強化することは、日本経済・日本企業にとって引き続き重要な課題です。

■「少子高齢化」問題に取り組む
「アベノミクス2.0」(新三本の矢)は日本を再活性化するために、より長期的な視点に立って、最大の課題である「少子高齢化」問題にチャレンジしようとしています。「生産性の向上」と「アベノミクス2.0」による少子高齢化対策は日本再活性化の2大テーマです。

(2015年10月20日)

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