9月の「オフィスビル空室率」さらに低下(日本)
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「オフィスビル空室率」は、オフィスビル仲介大手の三鬼商事が、毎月中旬頃にホームページに公表しているデータで知ることができます。「空室率」のほか、オフィスビルの平均賃料や棟数なども公表されています。仙台、東京、横浜、大阪、名古屋、札幌、福岡の7つのビジネス地区について、新築、既存ビルに分けられたデータとなっています。 |
【ポイント1】9月の都心5区の空室率は4.53%に低下
2012年のピーク時に比べ半分以下の水準に
■10月8日に発表された三鬼商事の都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の空室率は前月比で0.19ポイント低下の4.53%となりました。2012年6月のピークからみると空室率は半分以下の水準にまで低下しました。
■好調な企業業績を背景にオフィス需要が拡大している一方で、新規のオフィスビルの供給が限定的であることが背景です。
【ポイント2】賃料は21カ月連続で上昇
丸の内などでは空室が殆どない状況
■タイトな需給関係を反映して、オフィスの賃料の上昇も続いています。9月の平均賃料は坪当たり17,594円、前年同月比で+4.7%、前月比では+0.6%の上昇です。前月比で21カ月連続のプラスでした。人気の高い丸の内、大手町エリアでは殆ど空室がない状態です。
■東京だけではなく、大型ビルの竣工など特殊要因のあった仙台、名古屋を除く他の地域でも9月の空室率は低下しており、賃料の上昇は全国的な傾向となっています。
【今後の展開】賃料上昇は今後も続く
■空室率5%以下で賃料上昇が加速
空室率が5%を下回ると、いわゆる売り手市場となり、賃料は上昇する傾向にあります。新規の供給が限定的なため、賃料の上昇は今後も続くことが予想されます。10月に東京駅前に大型ビルが完工しますが、契約状況は順調とのことです。
■リートには追い風
東証REIT指数は、世界的な株安に伴い大幅に下落した後、反発しています。日本のリートはオフィスに特化したものが多く、賃料の上昇に加え、地価の上昇も加わり、好調な収益への見直しが起こることも考えられます。
(2015年10月19日)
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