米雇用者数は予想を下回る(2020年9月)トランプ大統領のコロナ感染は市場に大きな影響
米雇用者数は予想を下回る(2020年9月)
【ポイント1】米雇用者数は66万人増加
米失業率は7.9%に低下
■米労働省が10月2日に発表した9月の雇用統計によれば、市場の注目度が高い非農業部門雇用者数は前月比66.1万人増と、5カ月連続で改善したものの、事前の市場予想(86万人増)を下回りました。米国の雇用は経済活動の再開に伴って改善が続いていますが、今回は改善の幅が小幅にとどまり、雇用回復の足取りが鈍くなっています。
■一方、失業率は7.9%と、前月の8.4%から0.5ポイント低下しました。失業率の改善は5カ月連続で市場予想(8.2%)を上回りました。
【ポイント2】株式市場はトランプ大統領のコロナ感染を受け下落
■2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比134ドル安の27,682ドルで引けました。トランプ大統領が新型コロナウイルスに感染したことが明らかになり、米大統領選の先行きに不透明感が強まったことや、米雇用者数が市場予想を下回ったことが嫌気されました。労働市場や新型コロナの感染再拡大の懸念が残るなか、大統領選におけるトランプ大統領の敗北を市場は警戒している模様です。
【今後の展開】トランプ大統領の病状が注目される
■リアル・クリア・ポリティクスがまとめる世論調査平均(10月4日時点)によれば、トランプ大統領のコロナ感染を受けて、大統領選のバイデン氏のトランプ氏に対するリードはさらに拡大しました。株式市場はバイデン氏勝利を警戒していますが、仮にバイデン候補が当選し、大統領も議会も民主党が押さえると、財政支出が増え、景気が活発化することによって、経済が正常化に向かうとも考えられ、株式や長期金利の上昇につながる可能性もあります。このように、選挙結果に影響し、金融市場にも大きな影響が及ぶ可能性があるため、トランプ大統領が早期に治癒出来るか、選挙にどういった影響が出るかは極めて重要で、注目が続くと思われます。
(2020年10月5日)
印刷用PDFはこちら↓
米雇用者数は予想を下回る(2020年9月)トランプ大統領のコロナ感染は市場に大きな影響
関連マーケットレポート
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会