残すところ2カ月あまりとなった米国『大統領選挙』
残すところ2カ月あまりとなった米国『大統領選挙』
米民主党は全国大会において、18日、ジョー・バイデン前副大統領を大統領候補に、19日、カマラ・ハリス上院議員を副大統領候補に正式指名しました。米共和党も24日、開催中の全国大会で、現職のドナルド・トランプ大統領とマイク・ペンス副大統領を、それぞれの候補者に正式指名しました。世界が注目する米国『大統領選挙』は、11月3日に一般有権者による投開票が予定されており、残すところ2カ月あまりとなってきました。 |
【ポイント1】候補者も出そろい、注目の『大統領選挙』まで、あと2カ月あまり
■米民主党は18日、ジョー・バイデン前副大統領を大統領候補に正式指名し、米共和党も24日から開催されている全国大会で現職のドナルド・トランプ大統領を大統領候補に正式指名しました。両党の副大統領候補も出そろい、11月3日の米国『大統領選挙』へ向けて、選挙戦が本格化します。
■今回の『大統領選挙』では、経済再建、新型コロナ対策、中国を中心とした貿易・外交などの政策面に加え、人種問題も大きなポイントとなっています。また、バイデン前副大統領(77歳)が勝利すると史上最高齢での米国大統領就任となり、大統領2期目に出馬しないとの観測もあることから、黒人女性である民主党のハリス副大統領候補は次期大統領となる可能性を秘めており、力量や政策などに注目が集まっています。
【ポイント2】両陣営とも経済復興を目指す
■新型コロナ禍にあって、両陣営とも米国経済復興が政策の柱となります。
■バイデン氏は7月に「米国製品の政府調達や先端分野への投資とそれによる雇用創出」や「クリーンエネルギー普及加速に向けた巨額投資」などを柱とする経済政策「ビルド・バック・ベター(よりよき再建)」を発表しました。財源は、法人税増税、個人所得税の最高税率引き上げや富裕層への資産取引課税強化で、新型コロナで直撃を受けた低所得者層を救済し、労働市場を立て直し、格差是正を図る狙いです。
■一方、トランプ大統領は新型コロナへの対応や対中国政策などの実績や、経済回復へ向けた追加経済対策をアピールすると考えられます。
【今後の展開】人種や世代別の投票行動が勝敗を左右する
■世論調査などでは民主党候補のバイデン氏優位が伝えられていますが、注目のテレビ討論もこれからであり、『大統領選挙』の行方はふたを開けるまで分かりません。
■米国『大統領選挙』では、誰が積極的に投票に行こうとするかがポイントとなります。世代ごとにイデオロギーに大きな差が生じており、黒人差別も社会的な問題となっていることから、前回の『大統領選挙』と同じように、人種や世代別の投票率が勝敗を左右することになりそうです。
(2020年8月25日)
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