各国・地域の対策でも止まれない株式市場の下落 金融市場は現状の厳しさを改めて認識

2020/03/17

各国・地域の対策でも止まれない株式市場の下落

【ポイント1】過去最大の下げ幅となったNY株式市場

大幅な金融緩和決定下での大幅下落

■昨日の米国株式市場は大幅に反落し、ダウ工業株30種平均指数は前日比2,997.1米ドル安(▲12.93%)の20,188.52米ドルで引けました。下げ幅は過去最大で、2月12日の高値(29,551.42米ドル)からは約32%の下落となっています。

■昨日の大幅下落は、現地時間日曜日の夕方に米連邦準備制度理事会(FRB)が1%の利下げと量的緩和の再開等の大幅な金融緩和を決定していただけに、金融緩和ではコロナウイルスの感染拡大懸念からくる株式市場の下落を止めることができないことを印象付ける動きとなっています。

【ポイント2】金融市場はまだ政策を好感できない

直接感染拡大を阻止できないが、政策対応は重要

■金融緩和は米国だけでなく、日本、ユーロ圏、イギリス、カナダ、中国、韓国等、多くの主要国・地域で行われています。加えて、各国・地域は財政政策の積極的な活用を発表しています。これらは今後経済活動が落ち込むのをある程度防ぐ効果があると考えられます。それでも金融市場が安定に向かわないのは、これらの政策が新型コロナウイルスの感染抑制に伴う経済活動の落ち込みを、完全には埋め合わせることができない、と受け止められているためです。確かに、感染拡大が続いている間は政策の効果を感じることは困難ですが、各種政策を行わないよりも状況の悪化を食い止めることができますので、政策対応は必要であり、重要であると考えられます。

【今後の展開】金融市場は現状の厳しさを改めて認識:金融・財政政策の根本は景気への悪影響の食い止め

■昨日、中国から1-2月の主要経済指標が発表されました。固定資産投資が前年同期比▲24.5%、小売売上高が同▲20.5%と極めて弱い数字でした。これまではコロナウイルスの感染拡大を防ぐための対策(隔離や人々の集会・移動の制限)が経済にどの程度の影響を及ぼすかが不透明でしたが、実際の影響が確認できる数字が明らかになったという点で、意義があります。感染抑制策が経済に及ぼす影響について1つの目安になり、政策対応の今後の目途を見積もる上での不透明感がやや後退したと考えられるためです。

■今後も各国・地域が、感染抑制策と金融・財政政策の活用を継続する中、感染拡大の収束にはしばらく時間を要すると見られます。しかし、経済データが下振れても、政策規模の目途がある程度予測可能となれば、政策に対する信認もある程度は高まると期待されます。

■金融・財政政策による対応の根本は、新型コロナウイルスの景気への悪影響をどこまで止められるか、です。下記に示したように、金融政策面では中央銀行による企業金融の補完に加え、財政面では各国・地域がどの程度、短期的な需要の落ち込みに対して時間を置かずにカバーする政策を打ち出せるか、にかかっています。

(2020年3月17日)

印刷用PDFはこちら↓

各国・地域の対策でも止まれない株式市場の下落 金融市場は現状の厳しさを改めて認識

関連マーケットレポート

2020年3月13日 協調減産破綻で原油価格大幅下落(2020年3月)

2020年3月13日 ベアマーケット入りした株式市場

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会