インドの株式市場は持ち直し(2019年3月前半)地政学リスクが高まる中でも底堅い展開

2019/03/06

 

インドの株式市場は持ち直し(2019年3月前半)

 

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【ポイント1】株式市場は持ち直し
地政学リスクが高まる中でも底堅い展開

■インド株式市場は、カシミール地方を巡るパキスタンとインドの対立が激化する中でも、底堅い展開となっています。代表的な株式指数のSENSEXは、2月中旬まで下落したものの、その後は米国による対中追加関税の延期などから、素材や自動車株を中心に買い戻しが入りました。パキスタン政府が3月1日、拘束したインド軍パイロットを解放したことも緊張緩和への期待につながりました。インドのモディ首相は対決姿勢を続けていますが、総選挙前に与党に対する支持率を上げることが狙いとの見方から、現状不安視されていません。

【ポイント2】10-12月期の成長率は鈍化
政策効果で先行きの景気は堅調

■インドの10-12月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.6%と、7-9月期の同+7.0%から鈍化しました。成長率は鈍化したものの、個人消費が同+8.4%、設備投資が同+10.6%と、内需は好調です。財政金融政策が景気支援的になっていることから、先行きの景気は堅調に推移する見通しです。

【今後の展開】地政学リスクが燻るものの、株式市場は堅調地合いへ

■インドとパキスタンは、通貨危機につながりかねない武力衝突の拡大を望んでいないとみられるため、金融市場は戦争状態に突入する可能性が低いと捉えていると思われます。先行きの景気が堅調に推移するとみられることや、米利上げ観測の後退によるインド金融市場への資金流入期待から、株式市場は堅調地合いが続くことが期待されます。ただし、パキスタン政府がインド軍パイロットを解放した後も、カシミール地方で両国の武力衝突は続いており、一般市民にも死傷者が出ていることから、過度に楽観はできません。両国間の対話姿勢の変化など、事態の推移を注意深く見守る必要があります。

(2019年3月6日)

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