日経平均株価は本日朝方40,000円台を回復~ここまでの動きと今後の展望
日経平均株価は本日朝方40,000円台を回復~ここまでの動きと今後の展望
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- 日経平均40,000円台回復は、生成AI普及による半導体需要拡大への期待などが背景にある。
- 4月7日以降海外投資家と事業法人が日本株を買い越し、グロースや外需などが相対的に好調。
- 急速上昇で短期調整もあり得るが日経平均が中長期的に上昇基調を維持するとの見方は不変。
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日経平均40,000円台回復は、生成AI普及による半導体需要拡大への期待などが背景にある
日経平均株価は6月26日、約4カ月ぶりに終値ベースで3万9,000円台を回復しました。前日25日の米国株式市場では、アナリストが目標株価を引き上げた半導体大手エヌビディア株が過去最高値を更新するなど、半導体関連株の上昇が顕著となり、これを受けて国内の主力の半導体関連株も上昇、26日の日経平均を押し上げました。翌27日もこの流れが続き、日経平均は朝方に40,000円台を回復しました。
日米の株式市場とも、生成型の人工知能(AI)の普及による半導体需要拡大に対する期待が足元の相場を支えているように思われます。また、6月26日に、ベッセント米財務長官が「報復税」と呼ばれる内国歳入法899条の新設を見送るよう米連邦議会に要請し、米ホワイトハウスのレビット報道官が、相互関税の上乗せ税率の一時停止期限(7月9日)延長の可能性を示唆したなどの報道も、27日の日経平均続伸の材料になったと推測されます。
4月7日以降海外投資家と事業法人が日本株を買い越し、グロースや外需などが相対的に好調
日経平均の年初から足元までの動きを振り返ると、日経平均は1月7日につけた年初来高値40,083円30銭(終値ベース、以下同じ)から、4月7日の年初来安値31,136円58銭まで22.3%下落し、その後は6月26日まで27.1%上昇しました。上昇期間における主な投資主体の売買状況をみると、海外投資家が約3.5兆円、事業法人が約3.1兆円、それぞれ現物を累計で買い越しており(図表1)、株高のけん引役になったとみられます。
また、4月7日から6月26日までの期間、日経平均の上昇幅に対するプラス寄与度とマイナス寄与度の大きい上位銘柄や、東証33業種の上昇率の大小上位業種、主なスタイル別指数の動きをみたものは図表2です。個別銘柄では、アドバンテストのプラスの寄与額が突出しており、業種別では非鉄金属の大幅な上昇、スタイル別では、大型より小型、バリューよりグロース、内需より外需が相対的に選好されている様子がうかがえます。
急速上昇で短期調整もあり得るが日経平均が中長期的に上昇基調を維持するとの見方は不変
弊社は日経平均について、当面は揉み合いが続くと見込んでいましたが、これは関税交渉が継続するなか、年後半から関税引き上げの影響による米経済指標の悪化が確認され、市場心理の冷え込みも予想されたためです。ただ、米利下げ(年内は10月と12月)と、一定程度の関税引き下げ(相互関税は基本税率10%のみなど)が進むことで、市場心理は改善し、日経平均は年内に40,000円を回復すると考えていました。
足元の日米株式市場の動きをみる限り、半導体需要の拡大期待はかなり根強く、また、今週は予想を下回る米経済指標がいくつかみられたものの、むしろ米利下げ期待が株価を支える地合いとなっており、日経平均の40,000円回復は、弊社想定よりもかなり早い時期となりました。日経平均はここ数日で急速に上昇しているため、短期的な調整も予想されますが、中長期的に上昇基調を維持するとの見方は不変です。
※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。
(2025年6月27日)
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