卯は跳ねる?
▣ 2022年は不安定な動き
2022年は十干では“壬(みずのえ)”、十二支では“寅(とら)年”にあたりました。「寅千里を走る」という格言がありますが、過去の成績※どおり、株式市場はさえない動きになりました(図表1)。
また、“寅”は人やものの勢いが非常に盛んな様子のたとえとされますが、逆の意味でロシアによるウクライナ侵攻や米国の急激な利上げなどに大きく振らされた年になりました。
※2021年までの60年間のTOPIX(配当なし)の平均騰落率は、“寅年”は十二支の中で7番目、また1勝4敗と勝率は2割で最も低い年。
▣ “卯年”の勝率は平均的、“癸”については過去4回負けなし
2023年は十干では“癸(みずのと)”、十二支では“卯(う)”にあたります。干支にちなんだ相場の格言は「卯(うさぎ)は跳ねる」です。“癸”は次の新たな生命が成長し始めている状態、“卯”は景気回復、好転するよい年になるとも言われています。
過去60年間のTOPIX(配当なし)の平均騰落率は、“卯年”は十二支の中で5番目、また3勝2敗と勝率は6割で平均的な水準です(図表2)。“癸”については、十干の中で3番目、また4勝2敗と勝率は67%でやや高い水準です(図表3)。過去4回は負けなしです。
▣ 年前半は不安定ながら、後半は持ち直す動きか
今年も引き続き、ロシア・ウクライナ戦争、米国の金融引締め、日銀の金融政策運営、国内や中国などの新型コロナウイルスの感染動向などに振らされながら戻りを探っていくことになりそうです。
ロシア・ウクライナ戦争については終結が見えない状況です。一方、米国の金融引締めについては、年前半には利上げが停止されるとの観測が強まっていることは安心材料です。利上げ停止までは上値の重い展開が予想されますが、年後半にはインフレや景気動向次第では利下げに転じるとの観測が強まると、投資家心理が上向くことも想定されます。
日銀については、黒田総裁が4月に任期満了となることから、新総裁選びや総裁交代後の金融政策をめぐる思わくに年前半は振らされる可能性があります。もっとも、日銀は昨年12月に事実上の利上げに踏み切りましたが、国内の物価上昇が落ち着いてくるとの見方に加え、円安が修正されていることなどから、当面、今回の措置の影響を確認していくとみられ、緩和的な金融環境が続くことが見込まれます。
内外の新型コロナウイルスの感染拡大は重しながら、経済再開やインバウンド需要への期待も相場を下支えしそうです。
図表入りのレポートはこちら
https://www.skam.co.jp/report_column/env/
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