東証REIT指数(配当込み)は過去最高値を更新

2021/06/10

▣ 東証REIT指数(配当込み)の過去最高値更新は、安定した分配金継続の証左

国内でも新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中、経済正常化を先取りする形で、東証REIT指数(配当込み)は6月8日、9日に、2日連続で過去最高値(指数算出開始は2003年4月1日)を更新しました(図表1)。6月18日に予定されているFTSE指数へのJリート組み入れも、押し上げに寄与した可能性があります。

もっとも、日経平均株価やTOPIXについては、それぞれ1990年、1991年以来の水準まで上昇している一方、配当なしの東証REIT指数(以下、東証REIT指数)は、6月9日時点で2,151ポイントと、まだ昨年2月20日に付けた2,250ポイントまでは若干距離がある状況です(東証REIT指数の過去最高値は、2007年5月31日の2,612ポイント)。

加えて、東証REIT指数をTOPIXで割った倍率は過去平均1.17倍弱に対し、足元は1.1倍程度で、株価に対するJリートの出遅れ感が残ります(図表2)。

出遅れ感が残る中での、東証REIT指数(配当込み)の最高値更新は、株式等と比べ相対的に高い分配金が安定して続いていることの証左とも言えそうです。

▣ 予想分配金利回りからは

Jリートの予想分配金利回りは、高値水準にあった2013年3月は3.1%台前半、2015年1月は2.9%弱、2016年4月は3.2%弱の水準でした(図表3)。直近6月9日時点の予想分配金利回りは3.36%強で、3.2%までにはまだ距離があります。その手前の3.3%に対応する東証REIT指数は2,200ポイント程度で、この水準に近づくと売りに押される可能性もありそうです。

▣ NAV倍率からは

また、Jリートが割高か割安かを判断する指標の一つであるNAV倍率ついては、2013年~2015年には1.5倍を超える水準で、2016年4月は1.36倍、2019年10月は1.29倍で、東証REIT指数はピークアウトしました(図表4)。昨年2月20日にも、NAV倍率は1.29倍程度まで上昇したとみられ、その後はコロナ禍を受けて急落しました。

足元のNAV倍率は1.2倍程度で過去平均並みの水準です。仮に1.29倍まで上昇した場合には東証REIT指数は2,300ポイントに近づくことになります。

※NAVとは、Jリートの純資産価値を意味し、Jリートの適正価値を図る指標のひとつです。投資法人の資産の時価評価額から、借入などの有利子負債やテナントからの敷金および保証金などを差し引いて求めます。NAVは投資法人の純資産を時価評価したものであり、Jリートの解散価値とも言われます。NAVを投資口数で割ることにより、一口当たりNAVが求められ、投資口価格と比較することで投資法人の割高割安を比較することができます。

▣ スピード調整には注意

今後、東証REIT指数が2,200ポイントを上抜くことができると、2,300ポイントを目指すことも想定されます。

もっとも、日経平均株価が2万9,000円を上回ると利益確定売りが強まるなど、株価の上値がやや重くなる中、株価に比べた出遅れ感やコロナ後の景気回復への根強い期待などから底堅い動きが見込まれるものの、スピード調整が入ることには注意が必要です。

しばらくは、スピード調整に注意しつつ、コロナワクチン接種の普及や緊急事態宣言の再延長の有無などを確認しながら、上値を探ることになりそうです。

図表入りのレポートはこちら

https://www.skam.co.jp/newest_report/contents_type=9&type=env

 

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