来週の金融市場見通し(2026年3月9日~2026年3月13日)

■来週の見通し

米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始した翌日に、イランの情報機関が停戦を求めて米中央情報局(CIA)に接触していたとの報道を受けて、米国とイランとの軍事衝突が長期化するとの過度な懸念が後退したとの見方も出てきています。ただ、イラン情勢をめぐる先行き不透明感はなお強く、中東情勢をめぐる報道に一喜一憂する展開が続きそうです。来週は、中東情勢に加え、米雇用統計を受けた米金融市場の動きなども確認しながら方向感を探ることになりそうです。

◆株価 :中東情勢に注目

今週の日本株は、下落しました。2月28日に米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始したことを受けて、中東で大規模な紛争が始まったことが投資家心理を悪化させ、売り圧力が強まりました。日本は原油調達の大部分を中東に依存しており、日本経済への悪影響が大きいとの見方から株価の下落幅が大きくなったとみられます。ただし、5日には大幅に反発するなど、下値を拾う動きもみられました。

来週も、中東情勢が相場を動かす材料となりそうです。紛争が一段と激しさを増すと、投資家心理がさらに悪化し、株式市場は続落する可能性があります。他方、エネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡の封鎖が解除されるなど、原油の供給をめぐる不安が和らぐと、安心感が広がり、株式市場は反発することが見込まれます。

◆長期金利 :中東情勢、金融政策にらみ

今週の長期金利は、上昇しました。週初は、中東の地政学リスクの高まりが意識され、安全資産とされる国債に買いが広がり、2.06%まで低下しました。ただ、その後はイランがエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡を封鎖したことを受け、原油高に伴うインフレへの警戒感から米長期金利が上昇し、国内の長期金利も上昇する動きになりました。

来週は、日銀がイラン情勢をめぐる国内への影響を見極めるために、利上げの時期を遅らせるとの思わくが金利上昇を抑制しそうです。ただ、日銀は4月の会合での利上げの可能性を排除しないとの報道もあり、動き難い状況が続きそうです。中東情勢への警戒が一段と和らいだ場合には、インフレ懸念の後退から金利上昇が抑制されることも想定されます。

◆Jリート :上値の重い展開か

今週のJリート市場は、中東情勢の緊迫化を背景としたリスク回避圧力の高まりを受け、株式市場とともに下落しました。原油価格上昇によるインフレ懸念の高まりを受け、長期金利が上昇していることも重しとなりました。今週末の分配金利回りは4.695%(東証上場REITの予想分配金利回り、QUICK算出)となりました。

来週は、長期金利の動向や中東情勢をにらみつつ、上値の重い展開を想定しています。引き続き金融機関の年度末決算に向けた売りが出ることが見込まれるほか、中東の緊張状態が継続し、原油価格がさらに上昇すると長期金利のさらなる上昇圧力となり、Jリート市場を下押ししそうです。一方、値下がりした局面では下値を拾う買いなども期待されることから下値も限定的になると見込んでいます。

◆為替:中東情勢に振らされる展開か

今週のドル円は、米国やイスラエルがイランを攻撃したことを受け、有事のドル買いが優勢になりました。日銀がイラン情勢をめぐる国内への影響を見極めるために、利上げの時期を遅らせるとの思わくもドル円を押し上げました。ただ、米国・イスラエルとイランが早期に停戦交渉へ進むとの期待などから、上げ幅を縮小する場面もありました。

来週は、原油高を通じたインフレ圧力への懸念から、米連邦準備理事会(FRB)が利下げしづらくなるとの見方が広がっていることは、ドル円を押し上げそうです。もっとも、日銀の利上げ継続が意識されていることや、為替介入への警戒から、ドル円の上値が抑制される可能性があります。中東情勢への警戒が和らいだ場合には、有事のドル買いが弱まる可能性があります。

◆米国株 :中東情勢、経済指標に注目

今週の米国株は、下落しました。中東で大規模な紛争が始まったことが投資家心理を悪化させ、売り圧力が強まりました。加えて、中東での紛争を受けた原油価格の上昇をきっかけに今後インフレ圧力が強まり、FRBが利下げしづらくなるとの見方も、株価の重しとなりました。

来週も、中東情勢や経済指標が注目されます。紛争が一段と激しさを増すと、投資家心理がさらに悪化し、株式市場は続落する可能性があります。他方、エネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡の封鎖が解除されるなど、原油の供給をめぐる不安が和らぐと、安心感が広がり、株式市場は反発することが見込まれます。消費者物価指数(CPI)などの経済指標の発表も、相場を動かす材料となりそうです。

来週の注目点

景気ウォッチャー調査(2月)3月9日(月)発表

景気ウォッチャー調査によると、1月の現状判断DI(ディフュージョン・インデックス)は、前月差-0.1ポイントの47.6ポイントとなり、3か月連続で低下しました。小売関連、飲食関連が上昇した一方、日本海側を中心とした大雪や寒波によりサービス・観光関連が低下したことが影響しました。また、内閣府は基調判断を「景気は、持ち直している」から「景気は、天候要因の影響がみられるが、持ち直している」としました。

米消費者物価指数(2月)3月11日(水)発表

1月の米国の消費者物価指数(CPI)は、総合指数が前年比+2.4%上昇、変動の大きい食品・エネルギーを除くコア指数は同+2.5%上昇、といずれも前月から伸びが鈍化しました。サービスの伸びが縮小しました。

2月の総合指数は前年比+2.5%、コア指数は同+2.4%程度の上昇が予想されています。労働市場の減速により、サービス価格のインフレの伸びは限定的にとどまると予想されます。

 

図表、スケジュール入りのレポートはこちら

https://www.skam.co.jp/report_column/weekly/02/

しんきんアセットマネジメント投信株式会社
来週の金融市場の見通し、注目点を、コンパクトにまとめてお伝えします。
<本資料に関してご留意していただきたい事項>
※本資料は、ご投資家の皆さまに投資判断の参考となる情報の提供を目的として、しんきんアセットマネジメント投信株式会社が作成した資料であり、投資勧誘を目的として作成したもの、または、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。
※本資料の内容に基づいて取られた行動の結果については、当社は責任を負いません。
※本資料は、信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、当社はその正確性、完全性を保証するものではありません。また、いかなるデータも過去のものであり、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。
※本資料の内容は、当社の見解を示しているに過ぎず、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。記載内容は作成時点のものですので、予告なく変更する場合があります。
※本資料の内容に関する一切の権利は当社にあります。当社の承認無く複製または第三者への開示を行うことを固く禁じます。
※本資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。

しんきんアセットマネジメント投信株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号
加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会