来週の金融市場見通し(2022年12月26日~2023年1月6日)

2022/12/23

■来週の見通し

日銀は、金融政策決定会合で予想外に強力な金融緩和を一部修正し、許容する長期金利の上限を0.25%程度から0.5%程度に引き上げました。もっとも、日銀は長期国債の購入額を増額し、金利の急激な上昇を抑える姿勢も示しました。日銀については来年4月の総裁交代をにらみ、さらなる緩和政策の修正への思わくもくすぶります。来週公表される今回の日銀金融政策決定会合における主な意見に加え、年明けの米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(12月開催)や6日の米雇用統計も確認したいところです。

◆株価 :やや上昇か

日本株は、やや上昇する可能性が高いと見込まれます。日銀による事実上の利上げで株価は一時急落したものの、この政策修正を受けた市場混乱は一旦、落ち着くと予想されます。また、米国の株式市場は不安定になっていますが、米国のインフレ鈍化が示されていることを踏まえると、内外の株価は持ち直しの動きを示すと予想されます。ただ、日米の金融政策や景気をめぐる不透明感が根強い中、株価の変動性が高まる場面もありそうです。

◆長期金利 :居所を探る

日銀が許容する長期金利の上限を0.5%に引き上げたことを受け、長期金利は急上昇し、21日には一時0.48%と0.5%に迫りました。もっとも、日銀が臨時の国債買入れオペなどで急激な金利上昇を抑制したことから、上げ幅を縮小しました。これまで0.25%付近でこう着していた長期金利が動きやすくなった格好です。しばらくは、拡大されたレンジ(ゼロ±0.5%)の中で、日銀総裁人事などもにらみながら居所を探る動きが続きそうです。

◆為替方向感見定めにくい

日銀は10年債利回りの許容変動幅の拡大を予想外のタイミングで決定しました。それを受け、ドル円は一時130円台まで急落しました。市場ではさらなる金融政策の修正観測が高まっていることから、ドル円の上値余地は限定的と見られます。ただ、米国の利上げ長期化観測も根強く、ドル円の下値余地も限られそうです。年末に向け、市場の流動性は低下すると想定され、ドル円は変動性の高い中、方向感の見定めにくい展開が見込まれます。

◆Jリート :戻りを探る

日銀による事実上の利上げがサプライズになり、東証REIT指数は大きく値を崩す動きになりました。もっとも、日銀は当面、さらなる金融緩和の修正ではなく、今回の措置の影響を確認していくとみられ、一段の金利上昇は限定的とみられます。東証REIT指数は1,900ポイントを下回り、資産価格からみた割安感も強まっています。利回り面での妙味からの買いも期待できます。市場が落ち着いてくれば戻りを探る動きも広がりそうです。

来週の注目点

鉱工業生産指数(11月、速報値) 12月28日(水)午前8時50分発表

鉱工業生産指数は10月に前月比3.2%低下し、95.3(2015年=100)となりました。低下は2か月連続で、経済産業省は生産の基調判断を前月の「緩やかな持ち直し」から「緩やかに持ち直しているものの、一部に弱さがみられる」に下方修正しました。業種別では、海外の景気減速などを受け生産用機械工業などが低下しました。

11月の鉱工業生産指数は、前月比で小幅な上昇が見込まれます。10月まで低下した反動のほか、部品不足の緩和に伴う自動車工業の回復が鉱工業生産を押し上げた模様です。ただ、円安などによるコスト高が国内生産を圧迫したとみられる上、米欧や中国の景気低迷を踏まえれば、当面、生産の伸びは緩慢なものにとどまる見通しです。

米雇用統計(12月) 1月6日(金)午後10時30分発表

11月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数は前月比26万3,000人増となり、市場予想を上回りました。また、平均時給は前月比で0.6%増となり、前月から伸びが加速しました。失業率は3.7%と前月並みとなり、市場予想通りとなりました。労働者への需要は依然旺盛であり、インフレ圧力の根強さが示された格好です。

今後は、米連邦準備理事会(FRB)のこれまでの積極的な金融引締めの影響や米景気の後退懸念から、次第に雇用者数の伸びは鈍化する可能性があります。12月の非農業部門雇用者数は前月比21万人増程度、失業率は3.7%程度を想定しています。

ISM非製造業景況指数(12月) 1月6日(金)24時00分発表

米供給管理協会(ISM)が発表した11月の非製造業景況指数は、56.5と、市場予想に反して上昇しました。サプライチェーンの混乱が改善する中、消費者はサービス支出を拡大しているとみられ、サービス活動の堅調さが示唆されました。

とはいえ、米インフレは鈍化の兆しがみられるものの、依然高水準な中、米連邦準備理事会(FRB)のこれまでの大幅な金融引締めを受けて、借り入れコストも上昇しており、個人消費の動向に不透明感が高まっています。それを受け、今後の同指数のすう勢が注目されます。12月の同指数は55.0程度を想定しています。

 

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