来週の金融市場見通し(2021年9月13日~2021年9月17日)

2021/09/10

■来週の見通し

欧州中央銀行(ECB)は、新型コロナウイルス危機対策で導入したパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の資産購入ペースを緩やかに減速することを決めました。ただ、ラガルド総裁は調整であり、量的緩和の縮小(テーパリング)ではないとしています。他方、米国では14日には8月の消費者物価指数の発表、翌週には米連邦公開市場委員会(FOMC)が控えます。国内では自民党総裁選が告示されます。期待が集まる次期首相の経済政策、米国の金融政策をめぐる思わくに振らされる展開が続きそうです。

◆株価 :方向感の乏しい展開に

日本株は、方向感の乏しい展開が予想されます。米欧の中央銀行は金融引き締めを急がないとの観測が株価を支える一方、相場の過熱感などが日本株の上値を抑える見通しです。日経平均株価は経済対策への期待などで約5か月ぶりに3万円台を回復したものの、政局の先行き不透明感を踏まえると、足元の株高はやや行き過ぎとみられます。内外景気の減速懸念も根強いため、株式市場では一時的に利益確定売りが広がる場面もありそうです。

◆長期金利 :低位もみ合い

長期金利は、米雇用統計で平均時給が市場予想を大きく上回り、賃金上昇圧力の高さが意識されたことから、週初は0.04%と2か月ぶりの水準まで上昇しました。ただ、以降は狭いレンジでの動きが続きました。国内では次期政権による国債増発懸念がくすぶるものの、30年国債入札は無難、5年国債入札は強めの結果で、良好な需給は継続しています。米国の金融政策をめぐる思わくなどに振らされながら、低位で居所を探る展開が続きそうです。

◆為替 :方向感乏しい

ドル円と相関性の高い米長期金利は1.3%近辺で推移しており、ドル円も110円を挟んだ水準で方向感の乏しい状況です。市場では年内の米金融政策正常化開始への期待は根強く、ドル円を下支えしそうです。とはいえ、新型コロナ変異株の感染拡大を受け、世界景気への悪影響が懸念される中、リスク選好の動きがやや後退しており、逃避通貨とされるドルと円がともに強含んでいることから、ドル円は当面、動きづらい状況が続きそうです。

◆Jリート : 押し目を探る

東証REIT指数は、菅首相の退陣表明を受け、次期首相が打ち出す政策への期待が高まる中、週初は買いが広がったものの、以降は利益確定売りが優勢になりました。8月時点の東京都心のオフィス空室率は、既存ビルの大型解約の動きが少なかったことなどから、わずかな上昇に止まりました。7月に続き、空室率の上昇が鈍化したことは安心材料です。緊急事態宣言の延長は重しながら、行動制限緩和への期待は市場を下支えしそうです。

来週の注目点

機械受注(7月) 9月15日(水)午前8時50分発表

機械受注統計によると、設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額は、6月に前月比1.5%減の8,524億円となりました。ただ、四半期ベースでは4-6月期に前期比4.6%増となり、製造業に主導された設備投資の増加基調が示唆されました。

7月の機械受注は、前月比で小幅増が見込まれます。世界景気の回復を背景に、半導体関連など製造業の受注増が続いた模様です。8月以降についても機械受注は増加基調が続く見通しですが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大などのため、緩やかな増加にとどまりそうです。

米小売売上高(8月) 9月16日(木)午後9時30分発表

7月の米小売売上高は前月比1.1%減となり、市場予想を大きく下回りました。自動車ディーラーやオンラインショッピングの売上高が落ち込んだことが主な要因とみられます。また、飲食店の売上高は増加したものの、ここ数か月と比べると、その増加ペースが緩やかになりました。

米国では新型コロナ変異株の感染拡大が続いており、個人消費、特に旅行や娯楽など、サービス需要への悪影響が懸念されます。また、インフレ率の上昇に伴い、消費者が価格に敏感になりつつある可能性もあります。8月の米小売売上高は前月比0.8%減程度を想定しています。

 

図表、スケジュール入りのレポートはこちら

https://www.skam.co.jp/newest_report/contents_type=10

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しんきん投信「来週の金融市場見通し」   しんきんアセットマネジメント投信株式会社
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