来週の金融市場見通し(2021年5月17日~2021年5月21日)

2021/05/14

■来週の見通し

4月の米消費者物価指数(CPI)が前年比4.2%上昇し、約12年半ぶりの大幅な伸びを記録したことを受け、インフレ懸念が強まり、米金融市場が不安定な動きになりました。ただ、クラリダ米連邦準備制度理事会(FRB)副議長らが、インフレ率の上昇は一時的との見解を維持していることや、目先のインフレ率の上振れをある程度織り込んだことから、市場はやや落ち着いてきています。来週はコロナの動向や内外の経済指標に加え、相次ぐ米金融当局者の発言などを確認しながら、方向感を探ることになりそうです。

◆株価 :やや上昇か

日本株は、やや上昇する可能性が高そうです。米国のインフレ懸念を受け、米国や日本の株価が一時大幅に下落したものの、やや過剰な反応とみられます。インフレ率の急上昇は一時的、と米FRBはみており、それを背景とした米金融緩和策の継続が世界株を支える見込みです。ただ、国内での新型コロナウイルスの感染拡大や、それに伴う景気低迷懸念を踏まえると、日本株の上昇は限定的なものにとどまりそうです。

◆長期金利 :米長期金利にらみ

長期金利は、インフレ懸念から米長期金利が上昇したことを受け、一時0.09%まで上昇しました。その後はやや落ち着き、0.08%程度まで低下する動きになりました。足元では、米国の過度なインフレ懸念は後退しているとみられます。米金融当局者の講演などが相次ぎますが、金融緩和の縮小(テーパリング)については慎重な姿勢が維持されそうです。米長期金利の動きや20年国債入札などを確認しながらの、低位での動きが続きそうです。

◆為替 :底堅い中レンジ継続

ドル円は、現状水準(109円台半ば)を中心に方向感の乏しい展開を予想します。ドル円の動きと相関性の高い米長期金利が、米CPIの大幅な上昇を受け、1.6%台に乗せてきていることから、ドル円も底堅い動きとなっています。とはいえ、米国のインフレ加速への警戒感は引き続き強く、日米株価の調整が続くと、米長期金利の上昇幅も限定的となるとみられ、ドル円の上値も限定的となり、レンジ内で動きづらい状況となりそうです。

◆Jリート :戻りを探る

米国のインフレが加速するとの懸念から、投資家心理のリスク回避姿勢が強まり、東証REIT指数は大きく下落しました。その後は押し目買いが優勢になる場面があったものの、再び売りに押され、週末は2,008ポイントまで下落しました。米国の過度なインフレ懸念は後退しているとみられ、米長期金利が落ち着いた動きになると、買い安心感が広がる可能性があります。押し目買い意欲も根強いとみられ、戻りを探る動きも出てきそうです。

来週の注目点

GDP統計(21/1-3月期、1次速報) 5月18日(火)午前8時50分発表

実質国内総生産(GDP)は、昨年10-12月期に前期比2.8%増(年率11.7%増)と、経済活動が正常化へ向かう中、2期連続の大幅なプラス成長となりました。

しかし今年1-3月期は、年率4%超のマイナス成長が見込まれます。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、1月に緊急事態宣言が首都圏などに発令されたことを背景に、特に個人消費の失速が見込まれます。同宣言は3月に一旦解除されたものの、4月下旬、東京や大阪などを対象に再発令されたことから、4-6月期以降の景気回復は、勢いを欠くものにとどまる見通しです。

ユーロ圏製造業PMI(5月)  5月21日(金)午後5時発表

4月のマークイットユーロ圏製造業PMIは62.9と市場予想を上回りました。同指数は、昨年の7月以来、活動の拡大縮小の境目となる50を超える状況が続いています。また、総合PMIは、53.8と、市場予想程度となりましたが、2か月連続で50を上回りました。

ユーロ圏では新型コロナ感染拡大に伴う行動制限が主要国で残るものの、ワクチン接種に大きな進展がみられます。それを受け、サービス業も徐々に回復し、また、米中を中心に外需が拡大していることから、製造業は今後も堅調な回復となりそうです。5月の製造業PMIは62.3程度、総合PMIは53.7程度を想定しています。

 

図表、スケジュール入りのレポートはこちら

https://www.skam.co.jp/newest_report/contents_type=10

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しんきん投信「来週の金融市場見通し」   しんきんアセットマネジメント投信株式会社
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