今週の株価上昇は「サマーラリー」につながるか?
連休明けとなった今週の国内株市場ですが、日経平均は先週からの上昇基調が続き、18日(水)の取引では節目の23,000円台までわずか50円ほどに迫る場面がありました。
直近では5月と6月に23,000円台にタッチしましたが、いずれも定着させることができませんでした。まもなく国内企業の決算シーズンが本格化しますが、果たして今回は23,000円台乗せへの「三度目の正直」となるのか、足元の上昇がサマーラリーへとつなげられるかが注目されます。
先週からの株価上昇は中国の貿易統計がきっかけになったとされています。米中の通商摩擦という不安が燻る中で公表されたこの経済指標の結果が良好だったことで、「まだ悪影響は表面化していない」という解釈が不安を後退させた格好です。さらに米国側でも、雇用統計を受けて景気の拡大観測が高まったことや、企業決算への期待などを材料に株式市場が上昇しました。日本株にとっては、米国経済の強さによるドル高(円安)が追い風となっています。
為替市場については、今週1ドル=113円台に乗せました。約半年ぶりの円安水準ですが、日経平均が24,000円台乗せの年初来高値をつけた1月23日時点では111円台でしたので、為替は当時よりも円安になっていますが、株価はまだ1,000円近く低い位置にとどまっていることになります。
多くの国内輸出企業が想定する為替レートは、日銀短観ベースでは大企業製造業で107円台ですので、この状況がこのまま続けば、企業業績の上方修正期待による株高シナリオが高まると考えることができます。ただ、米中の通商関係についてはこれまでのところ交渉に目立った進展があったわけではなく、まだ一波乱も二波乱もありそうな状況です。
幸い、今週18日に発表された6月の訪日外国人客数では、前年同月比15.3%増の270.4万人と同月の過去最高となり、国別では中国が前年同月比29.6%増と、今のところは好調をキープしていますが、周辺国も含めて経済指標などで米中関係の影響が出始めてくるとムードが一気に悪くなる可能性は残されているため、サマーラリーを謳歌するには注意が必要な状況と言えそうです。
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