日経平均2万円のウラで灯った「ヒンデンブルグ・オーメン」
今週の日経平均ですが、2万円の大台に乗せた前週の高値(6月2日の20,239円)を更新できず、週末のメジャーSQや英国下院選挙、欧州ECB理事会、米国での前FBI長官の議会証言、来週の米FOMCと立て続けにイベントを控える中で、2万円を挟んだもみ合いの展開になっています。様子見ムードながらも堅調と言えそうです。
日経平均が2万円台を回復したのは前週の6月1日ですが、実はこの日、NY株式市場のテクニカル分析において、「ヒンデンブルグ・オーメン」というサインが点灯したのが少し話題となりました。このサインが出現すると、かなりの確率で株価が大きく下がると言われています。ヒンデンブルグは1937年に爆発事故を起こした飛行船の名前です。つまり、ヒンデンブルグ号の事故のような前兆(オーメン)という訳です。
前回、このサインがNY市場で点灯したのは2015年6月中旬でしたが、この時はNYダウが
8月に約3,000ドル下落しました。いわゆる「チャイナショック」の時期です。この時の日経平均も2015年8月の高値(20,946円)から、9月の安値(16,901円)まで、4,000円を超える下落幅を見せています。サインが出てから下落し始めるまでにタイムラグがありますが、一度サインが出ると、40日前後は有効と言われています。
こう書いてしまうと、身構えてしまいそうですが、ヒンデンブルグ・オーメン自体はNY市場のみでしか有効でないことや、売りサイン限定であるため、日頃から相場分析に用いるメジャーなものではありませんし、「相場が急落した際にはヒンデンブルグ・オーメンの条件を満たすことが多かった」と相関関係は説明できても、因果関係がハッキリしない面もあります。さらに、ヒンデンブルグ・オーメンの条件も諸説あったり(条件の数が3つ説や4つ説など)と、ネーミングのインパクトだけが先行し、「よく分からないが、何だかスゴそう」という側面があります。
そのため、あまり過度に警戒する必要はないかと思われますが、NY市場でヒンデンブルグ・オーメンのサインが点灯した翌日(6月2日)の米国株市場は、NYダウ、S&P500、NASDAQの主要株価3指数が揃って最高値を更新しており、高値警戒感も指摘されている状況でもあります。それだけに、近いうちに調整局面の到来が予想されますが、ヒンデンブルグ・オーメンが意識されることで下げ足を早めてしまうという展開には注意が必要と言えそうです。
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