まだまだ遠い年初来高値
4月もいよいよ最終売買日。今年も早くも1/3が経過したことになる…。改めて時の流れの早さを感じる。今年のGWは日並びが良いため、日常から離れてゆったりと過ごしたいものだ。さて、遅くなったが3月のモデルポートフォリオの状況ならびに近況について記したい。
3月のマーケットは日米市場とも下落する展開となった。
米国市場は5カ月ぶりに反落。2月のNYダウは30年ぶりとなる12日連続過去最高値を記録したものの3/1に21115ドルを付けてからは利益確定売り優勢に。2月の雇用統計は+23.5万人と予想の+19万人を上回り失業率も4.7%まで低下。FRBは3度目の利上げを決定しが、長期金利は2.6%から2.3%まで低下。一方、3月の消費者信頼感指数は2000年12月以来、16年3か月ぶりの高水準にまで上昇。ナスダックは1か月ぶりに過去最高値を更新。3月のNYダウは20663ドルと前月より149ドル下落し月間騰落率は-0.7%。ナスダックは5911となり85ポイント上昇の+1.5%となった。
東京市場は反落。米国の利上げペースが緩やかなものになるとの見方からドルが売られ、為替は115円台から112円台まで上昇。3/22の日経平均は414円安とトランプ相場で最大の下げを記録。北朝鮮のミサイル発射や森友学園に関する国会の証人喚問も悪材料となり、為替はさらに110円台、日経平均は1か月ぶりとなる19000円割れに。ジャスダック平均は1991年7月以来の25年8か月ぶりの高値となり21日続伸。売買代金は2.2兆円程度で推移。為替は先月末の112.50円から今月末は111.85円へ。3月の日経平均は18909円で取引を終え、2月末の19118円から209円下落し月間騰落率は-1.1%、Topixは-1.5%となった。一方、小型株市場はジャスダック平均が+1.9%、マザーズ指数は+1.1%となった。
太田忠投資評価研究所のインターネットによる個人投資家向け「投資実践コース」 における3月のパフォーマンスは-0.1%となり、年初来-0.1%、累計では+136.5%(2月末+136.6%)と前進。3月末時点のポートフォリオの株式比率は68%で19銘柄を保有(2月末は67%で19銘柄を保有)。株式部分の含み益は+9.1%(2月末は+8.2%)。68%のうち現物株のウェートは28%、日経レバレッジETFの保有比率20%の実質ロング比率は40%でロングは合計68%。これに対し日経ダブルインバースETFの保有比率15%の実質ロング比率は-30%、純金ETF5%は株式とは逆の動きをするため、これらのロング比率は-35%。トータルでは33%のロングポジションとなり、2月末の32%から若干増加した。
米国市場は高値警戒感があるものの、企業業績ならびに景気動向が非常にしっかりしており、ナスダック市場が再び過去最高値を更新していることからしばらくは堅調な展開が期待できる。日本市場は3月半ばに昨年来高値をわずか3日更新しただけで調整しており、欧米市場と比べて出遅れ感が顕著となっている。
4月に入ってからは、シリアや北朝鮮の地政学リスクにより為替は108円台前半、日経平均は18300円台まで下落し、一段と欧米市場に取り残される展開となっている。現在は19200円台まで回復しているものの、欧米が過去最高値を再び更新する勢いになっているのに比べると、年初来高値水準の19600円台回復のシナリオが見えてこない。米国の税制改革のアウトライン発表、フランスの大統領選挙の無事通過、地政学リスクの後退…という状況になっても為替は112円の水準すら回復できない状況にある。「セル・イン・メイ」のアノマリーを前にして買い進みづらい。
3月期決算企業の決算発表が本格化し始めている。5月は個別物色で勝負することに徹したいと思う。
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