テーパリング前のガタガタを通過しつつある相場

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10月半ばを過ぎてから一気に季節が進んでいることを実感する。1日の寒暖差が10℃以上の日も増え、すっかり秋めいてきた。芸術の秋、読書の秋、そして食欲の秋。私はデジタル一眼カメラをやっているので撮影の秋でもある。これほど街中にカラフルな色が出現するのはやはり秋ならではのことである。さて遅くなったが、9月のポートフォリオの状況ならびに10月の近況について記したい。

9月のマーケットは米国市場の下落に対して、日本市場は上昇する展開となった。

米国市場は3週ぶりに大幅反落。S&Pとナスダック指数は最高値を更新したもののリスクオフムードに。8月の雇用統計は予想の+72万人に対して+23.5万人と大幅に下回り、非製造業景況感指数も61.7と過去最高の7月より低下。コロナ感染拡大で景気回復が遅れるとの見方から景気敏感株を中心に売り優勢。中国恒大集団の債務問題への懸念や米政府の債務上限問題も重荷に。長期金利は月初の1.2%台から月末には1.56%と6月中旬以来の水準にまで上昇し、インフレへの警戒感が高まる。原油先物価格も76ドル台まで上昇。9月のNYダウは33843ドルと前月より1516ドル下落し月間騰落率は-4.3%。ナスダックは14448となり810ポイント下落の-5.3%となった。

東京市場は大幅続伸。菅首相が総裁選への出馬を見送ると決めたことで政治的閉塞感が打破され、解散・総選挙で株高になるとの経験則から日本株の出遅れ感の修正が一気に進む。日経平均は6か月ぶりに3万円台を回復し、Topixは31年ぶりの高値、ジャスダック指数は3年半ぶり高値を更新。しかしながら、月後半は中国恒大集団への懸念や米国株の急落を受けて全面安の展開。岸田内閣が誕生したものの期待感が急速にしぼんだことも痛手に。為替は先月末の110.05円から今月末は111.85円と円安が進行。売買代金は3.3兆円程度と商い膨らむ。9月の日経平均は29452円で取引を終え、8月末の28089円から1363円上昇し月間騰落率は+4.9%、Topixは+3.5%となった。一方、小型株市場はジャスダック平均が+1.1%、マザーズ指数は-0.7%となった。

太田忠投資評価研究所のインターネットによる個人投資家向け「投資実践コース」における9月のパフォーマンスは+4.7%となり、年初来+21.6%、累計では+265.6%(8月末+249.3%)と過去最高値を更新。9月末時点のポートフォリオの株式比率は84%で33銘柄を保有(8月末は85%で33銘柄を保有)。株式部分の含み益は+88.5%(8月末は+73.1%)。ただし、84%のうち現物株のウェートは50%、日経レバレッジETFの保有比率20%の実質ロング比率は40%でロングは合計90%。これに対し日経ダブルインバースETFの保有比率10%の実質ロング比率は-20%、純金ETF5%は株式とは逆の動きをするため、これらのロング比率は-25%。トータルでは65%のロングポジションである。

米国市場は9月に大きく値を崩したものの、10月に入ってからは長期金利の上昇を受けながらも徐々にテーパリング前のガタガタする相場を通過しつつあるように思われる。7-9月期決算が始まる直前は企業業績悪化が心配されていたが、比較的堅調なものが多く安心感を誘っている。中国恒大集団は3週間ぶりに売買が再開され、米ドル債の利払いをおこなったとの報道も警戒感の後退につながっている。10月の最終週に入ってからはNYダウとS&Pは再び過去最高値を更新し始めた。

一方、日本市場は冴えない動きが目立つ。10/20に日経平均は29255円と9/30以来3週間ぶりの高値を回復したものの、翌日は先物主導で546円安と売り崩された。このところ海外ヘッジファンドによる思惑的な先物売買にかなり振り回されている印象だ。我々が注目しているNYダウと日経平均の株価格差は8/17の8199ポイントから9/15には4065ポイントまで縮小。しかしながら現在は6635ポイントまで再び格差が開いている。通常は3000~4000ポイント程度の開きであるため、日本株の出遅れ感が目立つ。テーパリング特有の不安定な動きから脱却すれば徐々にキャッチアップしていくと思う。

なお今週からはいよいよ日本企業の2Q決算が本格的に待っている。保有銘柄の点検をしっかりおこない、銘柄の入れ替えについても積極的におこない、さらなる飛躍を目指したい。

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