新型肺炎だけじゃない。株価急落の本当の理由と今後の見通し。

 <要旨>

株価急落の原因は「新型コロナウイルスの感染拡大」とされるが、本当の理由は「そもそも株価が割高だった」ことだ。昨秋以降の株価上昇は期待が先行し過ぎており、仮に新型肺炎の影響が限定的であっても、株価の戻りは鈍いと予想される。

■新型肺炎はきっかけに過ぎない

株価の下落が止まらない。1月30日の日経平均株価は22,977円(前日から401円値下がり)となり、終値としては2019年11月4日以来、約3ヶ月ぶりに節目の2万3,000円を下回った。今夜の米国株も大幅下落となりそうだ。

言うまでもなく、今回の株価急落の直接的な原因は新型コロナウイルスの感染拡大だ。中国では春節休みの3日間延長が早々に決まったほか国内航空の2割が欠航と報じられた。中国を中心に実体経済への影響も懸念され始め、株式投資家が一旦リスクを回避する動きを強めたようだ。

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株式会社ニッセイ基礎研究所
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