衰弱する中国経済とインドの台頭、じわじわ進む対中包囲網

【ストラテジーブレティン(335号)】

(1)中国経済失速、投資資金中国離れ

中国経済不振が目立ってきた。それは株価低迷が如実に示している。今年前半の株価上昇率を比較すると日本30%、米国17%、韓国15%、ドイツ15%、インド8%に対して中国は2%と大きく劣後している。今年初めまで、コロナ後の景気回復を期待して流入した海外投資資金は急速に中国離れを始めている。

内需の強さを端的に示す輸入額は今年1~5月6.7%減と、過去一年間マイナス基調が続いている。小売売上げは前年の0.2%減から今年1月~5月は9.3%増と一見好調だが、それは昨年のロックダウンによる大幅減の反動によるもの、今後急速に息切れしていくだろう。固定資産投資も前年の5.1%増から今年1月~5月は4.0%増に減速、不動産投資が前年比7.2%減と大きく足を引っ張っている。

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