“The Economist”と「週刊エコノミスト」、好対照の安倍評価
~安倍批判に狂奔した日本メディアと専門家、日本評価を始めた W・バフェット氏~

【ストラテジーブレティン(261号)】

1) 安倍政権のレガシーを否定するのか、肯定するのか

あまりにもバランスを欠いている日本のメディア、専門家
世界で最も評価されている英国のThe Economist 誌が、”How Abe changed Japan”というカバーストーリーを掲載した(9月5日)。去り行く日本の首相がこのように高い評価で取り上げられたことはかつてない。対照的に毎日新聞社が発行する日本の週刊エコノミスト誌は「検証アベノミクスの負の遺産」(9月7日発売号)を特集し、「アベノミクスは功なき大罪だ」(浜矩子氏)、「負の遺産、潜在成長率を低下させた異次元緩和と財政拡大」(木内登英氏)を巻頭の論文として掲げた。週刊エコノミスト誌の安倍政治酷評は、今更説明するまでもない。日本人であれば誰でも知っている断罪とでもいえる論評であり、敢えて紹介する必要はあるまい。

それに対し、武者リサーチが投資家、経営者に敢えて伝える義務があると感じるのは、英国のThe Economist 誌による180度異なる安倍政権に対する高評価である。抄訳は以下の通りである。

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