AIイノベーション

2026/04/02 <>

・この2年で誰もがAIを使うようになっている。圧倒的に便利である。AIのR&Dは50年も前から続いていたが、ビジネスはこの5年で立ち上がり、どの領域にもAIが組み込まれようとしている。

・いつの時代もイノベーションが社会に普及する時、新旧交代に摩擦をもたらす。社会的価値の中で、常にEEESG(トリプルESG)が問われる。ESG(環境・社会・統治)に加えて、もう2つのE、Entertainment(楽しさ)とEthics(倫理)を重視する必要がある。

・何が善で何が悪か。独創的である同時に、倫理的でもある姿を考えて行動できればよいが、人間は総じて同じではない。AIもその学習によって、あるいは知能の埋め込み型によって、社会の秩序を破壊するようなことはいつでも起こりうる。とりわけ、AIが人間から見て、自立的に行動するようになったら、倫理観は必須となろう。

・単機能のロボットはすでに工場を中心に普及している。定められた作業を制御システムから指示されて実行している。AIロボットとなると、機能のレベルが上がってくる。ヒト型になれば、どこまで人に代替するようになるだろうか。

・自動運転が実用化しつつある。レベル4なら限定的な状況でドライバー不要となり、レベル5ならどこでも無人で運転してくれる。車のデジタル化がSDV(Software Designed Vehicle)として進む。ソフトウェアをリニューしていくことで、機能や性能をアップデートしていく。フルセルフドライブのレベルも上がっていくことになろう。

・モビリティの領域でも、知能としてのAIが組み込まれていく。自動運転、ドローン、動くサービスロボットなどが、至る所に入り込んでくる。便利で快適になろうが、安全・安心の確保という点では、新たなモビリティを前提とした社会づくりが求められる。

・モデリティの需要と供給をうまくマッチングさせていく必要がある。例えば、買い物、通院、通学、通勤、レジャーなどのニーズに対して、時間的、コスト的に見合ったサービス提供ができなければ、需要は生まれない。

・安全・安心という点で、事故が起きなければよいが、本当に大丈夫か。車社会のルールは整理され、車の安全性も高まっているが、交通事故は未だに多発している。それでも、車の利便性は社会的に認められている。AI付自動運転が高度化すれば、人が運転していた時に比べて事故は減るであろう。

・一方で、不良AIによる制御システムの機能不全が別の問題を起こすかもしれない。商品配送の自動ロボットが動き回っている。今は工場内が中心であるが、まもなく道路にも出てこよう。

・どの組織においても、業務をみると、コアな業務とノンコアな業務がある。自社のキーパーソンでなければできない仕事は、AIをアシスタントとして使って、人でなければできない業務として追求し、そこから付加価値を生む。

・一方でノンコアな業務は、AIを使った自動化で、人手を省いていく。まさに、これからの人手不足には、AIロボットが活躍するようになろう。

・業務も、PDCAで回すのではなく、AIを使って一気にスピードアップする。効率を10倍、100倍あげて、その業務をこなしていく。そのくらいアジャイルな仕組みが至る所に入ってこよう。

・例えば、三菱電機はデジタル基盤のSerendie×AI〔「セレンディピティ(偶然のひらめき)×デジタルエンジニアリング」〕で、現場のイノベーションを革新しようとしている。

・GMOインターネットグループの熊谷代表は、2026年はヒューマノイド元年になると宣言する。日進月歩ではない、秒進分歩でAIは進歩していく。AIロボティックスは人類における画期的な発明で、日本はここで遅れを取り戻し、世界で存在感を示すことを目指す。

・ターミネーター型ではなく、鉄腕アトムやドラえもん型を得意領域としたい。戦闘型のロボットではなく、平和的なヒューマノイド型で社会を良くしつつ、ビジネスでリードしていく。オートメーションを超えて、オートノミー(自立)を求めていく。

・NVIDIAのICは、学習用、シミュレーション用、エッジコンピューティング用から、ヒューマノイドロボット用に向かっている。日本はいかに対抗していくか。コアなテクノロジーを確保しつつ、独自の領域で市場を開拓し、世界をリードしていきたい。

・早大の入山教授は3つの点を強調する。第1は、アフターAI企業が登場することで、ビフォーAI企業は勝てなくなると指摘する。

・かつてのインターネットと同じで、インターネットは誰でも使うようになった。使わなくては勝負にならないが、使ったからといって競争優位になるわけではない。現場の強みをAIで大幅に強化して、強みの差別化を図ることである。ここに日本企業のチャンスがある。

・第2は、パブリックAIではなく、プライベートAIを作り上げ、その活用を促進することである。汎用のAIではなく、わが国、わが社に固有のAIを作る。そうすると、差別化が効いて、競争優位のポジションが築けるので、価値創造ができ、儲かる仕組みができよう。

・第3は、AIでイノベーションを加速できれば、チャンスが生まれる。真似されないように、独自のデータと独自のAIでビジネスモデルを構築していく。大事なことは、真似のできないビジネスモデルを、AIを組み込んでアジャイルに作る。知の探索(exploration)と知の深化(exploitation)を、人とAIで使い分けていく。

・AIを使いこなす一方で、どこまで行ってもAIが苦手とする領域がある。そこでは、ヒトのひらめきが先行しよう。異質な体験、飛んだ発想が何かのヒントになりそうである。

・しかも、責任をとる覚悟を持って挑戦する。それが評価され、認められる経営が、次世代の経営であろう。AI活用型イノベーションを推進する価値創造企業を発掘し、先行的に投資していきたい。

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