17年1-3月期のインドGDPについて
2017/06/01
<投資信託>
- 実質GDP成長率は前年同期比+6.1%と大幅減速しました。テクニカルな要因もあると見られます。
- 各種経済指標では、年明け後に景況感や企業活動は改善しており、減速は一時的と思われます。
- 高成長が続くとの見通しは変わらず、インフレ安定の下で通貨、株価は底堅い推移が期待されます。
過去値上方修正の影響も
インド統計計画実行省が31日に発表した17年1-3月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.1%でした。14年10-12月期以来の低水準です。個人消費、輸入、固定資本投資の寄与度が後退しました。
減速の要因として、GDP統計が改定され、16年1-3月期の実質GDP成長率が、当初の前年同月比+7.9%から同+9.2%へと上方修正され、その分今回の成長率が押し下げられた部分があると見られます。高額紙幣廃止(16年11月)が影響したとの指摘もありますが、テクニカルな影響が大きいと思われます。
年後半には再び高成長へ
インド経済は、年明け後はむしろ活気を取り戻している感があります。製造業PMI(購買担当者景気指数)は16年12月に50を割り込みましたが、1月以降は50超えを回復しています。自動車販売は16年10-12月に前年同期比-2.5%と落ち込みましたが、17年1-3月期は同+8.0%となりました。また、鉱工業生産は17年2月の前年同月比+1.9%を直近の底に回復しています。
年後半のインドは、GST(物品・サービス税)が施行され、国内の間接税が統一されることで経済活動が活発化すると期待されます。+7%程度の高い成長が続くとの見方は変わらず、インフレの安定を好感した投資資金の流入もあり、通貨ルピー、株価は底堅く推移すると思われます。
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