メキシコ経済の現状とペソの展望
2016/11/01
<投資信託>
- 7-9月期の実質GDP成長率は前期比+1.0%でした。個人消費が堅調で第三次産業が伸びました。
- 歴史的なペソ安を背景に、自動車を中心とした製造業が好調で、今後も増勢が続く見込みです。
- 目先、米大統領選を控えペソは神経質な展開が予想されますが、高金利は投資妙味となるでしょう。
予想より好調
10月31日、INEGI(メキシコ国立統計地理情報院)が発表した16年7-9月期の実質GDP成長率(速報値)は前期比+1.0%、前年同期比+2.0%でした。3年ぶりに前期比マイナスとなった前期から反発し、市場予想も上回りました。
現段階で公表されている産業別内訳をみてみると、前期比+1.5%と5年ぶりの上げ幅となった第三次産業が、旺盛な個人消費を背景に好調です。一方、第二次産業は、同-0.1%と2期連続のマイナス成長となりました。世界的な需要低迷による原油安やペソ安を受け、マイナスが続く石油生産が、鉱工業の足かせとなりました。ただ、製造業は歴史的なペソ安を追い風に、特に自動車が好調で、9月の製造業輸出は7年ぶりの拡大となりました。こうした製造業の巻き返しとともに、原油価格の底打ち感を背景にメキシコの貿易は底堅く推移し、GDPの成長に貢献したと見られます。
中長期で加速
メキシコペソ(以下、ペソ)は、原油価格の落ち着きや米大統領選挙でのクリントン候補リードとの観測を受け、史上最安値圏から回復傾向にあります。また、中銀は今年に入ってから計3回、1.5%の利上げを行い、ペソを下支えしています。さらには、最近のCPIの伸びから年内追加利上げ観測も台頭しています。
米国大統領選を控え、目先ペソは神経質な展開が予想されます。ただし、市場が落ち着けば、相対的に高い金利や中長期の成長見通しが投資妙味となり、メキシコへの投資が加速し、ペソは下支えされると考えられます。
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