インドの16年4-6月期GDPと今後の経済・市場展望
2016/09/01
<投資信託>
- 実質GDP成長率は前年同期比+7.1%でした。個人消費が減速しましたが一時的と見られます。
- 銀行の不良債権問題が企業投資に影響を与えるものの、内・外需バランスした成長が見込まれます。
- インド株は税制等構造改革進展が高評価、ルピーも投資資金流入で安定した動きとなりそうです。
輸出と政府支出の増加が下支え
8月31日、インド中央統計庁が発表した16年4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比+7.1%でした。1-3月期からは減速しました。個人消費が減速したほか、固定資本投資が2期連続で減少した一方、政府支出が堅調、輸出が6期ぶりにプラスに転じ、成長を下支えしました。
個人消費の減速は、北東部を中心としたに天候不順が影響したと見られますが、今年のモンスーンは平年並みと予想されており、減速は一時的と見込まれます。なお、固定資本投資については、不良債権の増加で銀行が新規の信用供与に慎重なっているためと見られ、年後半も尾を引く可能性はあると見込まれます。インドの高成長は今後も続く見通しで、IMF(国際通貨基金)は16、17年共に実質GDP成長率を+7.4%としています。
構造改革進展と業績拡大が高評価で株価堅調
インド株式は、税制など構造改革の進展が評価され堅調です。代表的な株価指数のSENSEX指数は8月末時点で年初来高値でした。現在、16年の同指数対象企業のEPS(一株当たり利益)は、2ケタ増加と予想され(Bloomberg調査)、業績面もプラスに効いていると見られます。
また、インドルピー(以下、ルピー)は中・長期的に、対ドルで安定もしくは緩やかな下落が予想されます。RBI(インド準備銀行)は、国際収支の悪化を防ぐために過度なルピー高にならないような政策方針を採っています。対ドルの動きは緩やかで、対円はドル・円の動きに左右されそうです。ドル・円は円高が一服しており、当面は安定して推移しそうです。
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