トルコ金融政策およびトルコリラ相場の現状と展望

2016/08/24 <>
  1. トルコ中央銀行(TCMB)は、限界貸出金利を8.75%から8.5%へ引き下げました。6会合連続です。
  2. 金融政策の簡素化プログラムは終了に近く、政策金利±同幅の上・下限が設定されると見込まれます。
  3. トルコリラは政治的混乱の中でも底堅く、対外宥和姿勢などを背景に打たれ強くなっているようです。

政策金利±0.5~1.0%の上・下限体系を想定か

トルコ中央銀行(TCMB) は、23日の金融政策委員会で政策金利を7.5%に据え置き、上限金利の限界貸出金利を8.75%から8.5%へ引き下げました。

TCMBは金融政策の簡素化を進めており、最終的に政策金利を中心に上下同幅の上・下限金利を設定すると見られます。上限金利と政策金利との差は現在1.0%、政策金利と下限金利(中銀預金金利:7.25%)との差は0.25%で、同幅にするには上限金利と下限金利をもう一段調整する必要がありますが、最終的には政策金利±0.5~1.0%程度を設定すると見込まれます。

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悪材料を織り込んだ?

トルコリラ(以下、リラ)は、エルドアン大統領の強権政治が続く中でも底堅く、クーデター未遂事件直後の1ドル3.1リラ近くから、現在は2.9リラ台に回復しています。

この理由として、国内的には消費マインドの回復、対外的にはロシア、イスラエルとの関係正常化など、対外的な宥和姿勢が挙げられます。格下げリスクの拡大などまだ問題は残りますが、リラは打たれ強くなってきたと思われます。

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