トルコ、2カ月連続で上限金利引き下げ
2016/05/25
<投資信託>
- トルコ中央銀行(TCMB)は、政策金利を据え置きましたが、改革に向けて上限金利を引き下げました。
- インフレが落ち着きを見せていますが、コアは高止まりしており、金融引き締めスタンスを継続します。
- 通貨リラは政局不安で下落しましたが、事態は収拾しつつあり、下値は縮小したと見られます。
インフレ圧力の後退で金融政策改革が進捗
トルコ中央銀行(TCMB)は24日の金融政策委員会で、政策金利を7.5%に据え置き、上限金利の限界貸出金利を10%から9.5%へ引き下げました。TCMBは金融政策の透明性向上を進めており、上限金利引き下げはその一環です。
TCMBの利下げを可能にしていることにインフレ圧力が一頃より弱まっていることも挙げられます。4月のCPIは前年同月比+6.57%となり、9カ月ぶりにインフレ目標(+5±2%)の範囲に入ってきました。ただし、変化の激しい食料の伸び鈍化が中心で、コア指数は同+9.41%と小幅な鈍化にとどまっており、声明文では、引き続き金融引き締めスタンスが必要と述べられています。事実上の政策金利ともいえる翌日物市場金利は、引き続き上限金利に貼りついて推移しています。
政局不安に揺れたリラだが、足元は落ち着き
通貨リラは、5月月初に急落して以降は落ち着きを取り戻しています。ダウトオール首相が、権限強化を狙うエルドアン大統領と対立し、5日に首相辞任を表明しました。この影響でリラは月初の1ドル2.8リラ近辺から3リラ近くまで下落しました。対円でも38円近辺から一時36円程度まで下落しました。
22日に、大統領側近のユルドゥルム運輸海事通信相が与党・AKP(公正発展党)の新党首に選出され、事態は収拾に向かっています。対ドル相場はまだ弱含んでいますが、動きは落ち着きを取り戻しつつあります。また、対円相場はドル高・円安に伴って37円台まで戻しており、下値は縮小してきたと見られます。
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