1月のCPI(消費者物価指数)~リフレ政策の今後は?(日本)
2016/02/26
<投資信託>
- 1月のCPIコア指数は前年同月比横ばい、コアコア指数は同+0.7%でした。前月から鈍化しました。
- 耐久財で円安効果の剥落が見られたほか、食品、衣料なども鈍化し需要鈍化の影響が見られました。
- 財政政策による景気刺激が必要との見方もあり、本日からのG20やその後政策対応に注目です。
プラス幅拡大が頭打ち
本日、総務省が発表した1月のCPIはコア指数が前年同月比横ばい、コアコア指数は同+0.7%でした。コアコア指数はプラス幅拡大が止まっています。
15年後半以降、円安の流れが止まり、さらに年明け後、1ドル110円台にドル安・円高が進行し、円安効果の剥落が見られました。白物家電が多い家庭用耐久財が、15年12月の前年同月比+4.7%から1月は+1.0%、オーディオ・ビジュアル(AV)機器が含まれる教養娯楽用耐久財が同じく+14.7%から+11.7%と、いずれもプラス幅が大きく縮小しました。これらは輸入の割合が大きくなる中で、為替相場の影響を受けやすくなったことが影響していると見られます。
財政出動がCPI底上げのカギ?
また、食料(生鮮食品除く)が15年12月の前年同月比+2.3%から+2.1%へ鈍化し、被服及び履物も小幅に鈍化しました。暖冬の影響が考えられますが、家計の節約志向も影響していると見られます。
マイナス金利導入など、日本は追加緩和によるリフレ政策を粘り強く続けていますが、政権交代以前の過剰な円高の修正は一服しつつあり、円安によるインフレ期待の醸成とそれによる内需の刺激が難しくなってきたと思われます。本日から上海で開かれるG20財務相・中央銀行総裁会議では、財政政策による景気下支えが議論になる可能性もあります。今後、財政出動による景気刺激がCPI底上げのカギになることも考えられ、議論の行方とその後の政府の対応に注目です。
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