1月の「街角景気」について(日本)
2016/02/09
<投資信託>
- 現状判断DIは前月比-2.1ポイントでした。円高、株安が不安心理をかき立てたと見られます。
- 一方、先行き判断DIは同+1.3ポイントでした。昨年8月以降の50ポイント割れの中では最高でした。
- 今後、燃料代減少がその他の消費を促し、景況感が回復しそうです。賃上げ率の動向も重要です。
現状、先行きでDIの方向性に違い
街角景気」は、正式には景気ウォッチャー調査といい、小売店員、サービス業者、中小企業主など、全国2,050名の「景気ウォッチャー」によって、経済の末端の景況感を測ったものです。5段階で景気の現状、先行きを評価し、判断DI※を集計します。50が景気に対する中立点です。
8日、内閣府が発表した1月調査は、現状判断DIが前月比-2.1ポイントの46.6、先行き判断DIが同+1.3ポイントの49.5でした。暖冬と大寒波による経済活動の混乱、世界的な株安による不安感の増幅などが、現状判断DIに影響したと見られます。一方、先行き判断DIは6カ月連続の50ポイント割れながら、その中では最高となり、動きに違いが見られます。
「可処分所得」の増加と冬らしい冬の到来で消費は持ち直し?
今回の現状判断DIと先行き判断DIの前月比を項目別に比較すると、スーパー、コンビニ、飲食関連など高額でない消費関連の業況に改善の兆しが見えるほか、1月中旬頃から冬らしい冬が戻り、家電量販店、旅行・交通関連など季節消費関連の業況にも同様の動きが見られます。
また、変化の兆しが見られるのが企業活動です。企業動向関連の現状判断DIは前月比-3.0ポイントの45.9で、消費税増税後最低の14年11月の44.6に次ぐ低水準でした。しかし、先行き判断DIは2カ月連続上昇の49.2で最近半年では最高です。燃料コスト低下の好影響に加え、家計が潤って消費が底上げされること見込まれ、景況感の回復が期待されます。さらに、十分な賃上げが伴えば、全体的な景況感も押し上げられると思われます。
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