日銀短観9月調査について
2020/10/01
<投資信託>
- 業況判断DIは製造業、非製造業ともに上昇しました。ただし、先行きについてはバラつきが見られます。
- 設備投資、雇用環境は先行き改善の方向が示されましたが。本格的な改善にはまだ程遠い状況です。
- 財政出動の効果で、景気は7-9月期にリバウンドし、その後は緩やかな回復となる公算大と考えます。
製造業、非製造業で先行きに明暗
本日、日銀が短観(全国企業短期経済観測調査)を発表しました。注目度の高い大企業製造業の業況判断DI(最近)は、前回(6月)調査比+7の-27でした。緊急事態宣言の期間と重なった前回からはやや改善しましたが、回復度合いは今一つです。
製造業と非製造業とで、特に先行きで差が出ました。製造業は規模を問わず、ほとんどの業種で先行きが最近に対して上昇しましたが、非製造業は大規模こそ小幅に上昇したものの、中堅、中小はいずれも低下しました。業種別では建設、不動産、卸・小売、情報サービス、対事業所サービスで低下しました。コロナ禍で、企業活動のリモート化、人の行動範囲の変化が半ば常態化していくとの見方が、これらの業種の業況見通しを冷え込ませていると見られます。
リバウンド後は緩やかな回復へ
収益・設備投資計画(全産業全規模)では、2020年度の経常利益は前年比-28.5%、設備投資は-2.7%でした。業績、設備投資共に前回調査に続いて下方修正され、典型的な景気後退のパターンです。設備、雇用の過不足感は悪化が止まり、先行きはやや改善となっています。ただし、その幅は小さく、まだ本格的な改善には程遠い状態と言えます。
景気対策の効果もあり、国内景気は7-9月期にはリバウンドする可能性が高いと見込まれます。しかし、企業業績も雇用環境も「コロナ前」に戻すには相当の時間を要すると見られることから、リバウンド後の景気回復ペースは緩やかになる公算が大きいと考えます。
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