あんしん保証<7183> 19年3月期は会社計画大幅未達となった前期からの回復を試される期となろう

2018/07/31

事前立替型の家賃債務保証サービスのパイオニア
19年3月期は会社計画大幅未達となった前期からの回復を試される期となろう

業種: その他金融業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・あんしん保証(以下、同社)は、家賃債務保証業界の中堅だが、事前立替型と呼ばれる業界の主流と一線を画すサービスのパイオニアである。

◆ 18年3月期決算
・18/3期決算は、営業収益が2,741百万円(前期比18.0%増)、営業利益が89百万円(同66.0%減)となった。期初の通期計画に対する達成率は営業収益が94.8%であったが、営業利益は30.1%と大幅未達となった。一部商品の影響で営業収益が伸び悩み、また通常の費用増に加え、求償債権に対する貸倒引当金の積み増しが利益を圧迫した。

◆ 19年3月期業績予想
・19/3期業績について、同社は営業収益3,185百万円(前期比16.2%増)、営業利益240百万円(同167.2%増)とした。同社自身が立て替えを行う「あんしんプラス」の拡販が全体の増収を牽引するとともに、前期にあった引当金繰入額増加の影響がなくなることで、営業利益率の回復を目指すとしている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、19/3期の業績予想について、営業収益は3,195百万円(前期比16.6%増)、営業利益は273百万円(同205.0%増)へ下方修正した。「あんしんプラス」が牽引する営業収益増と、営業費用の伸びの抑制という会社計画の考え方と大きく変わらない。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、20/3期以降、年約17%台の増収が続くものの、オフィス移転が予定されている20/3期に営業減益となる可能性と、その後の大幅な利益回復を予想する。
・「あんしんプラス」の増加による自社保証のため、営業キャッシュ・フローの赤字が続くことが予想される。その動向には留意しておきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。