プロパティデータバンク<4389> 大手ビルメンテナンス会社や大手一般企業向けへの拡大余地が大きい
不動産・施設の管理をサポートするクラウドサービスを提供
大手ビルメンテナンス会社や大手一般企業向けへの拡大余地が大きい
業種: 情報・通信業
アナリスト: 松尾十作
◆ 顧客の不動産管理のIT 化を支援
プロパティデータバンク(以下、同社)は、顧客が保有する不動産・施設の運
用管理の支援を目的に、顧客に不動産・施設管理のためのIT ツールとして、
統合資産管理クラウドサービス「@プロパティ」を提供している。
18/3 期末の同社の契約者数は260 社、管理棟数は41,120 棟である。顧客
の中心はJ-REIT であり、同社の@プロパティは不動産・施設の運用管理ツ
ールとしてJ-REIT 向けでは約6 割のシェアを占め、J-REIT 向けのデファク
トスタンダードと同社は自負している。他の顧客としてビルメンテナンス会社、
生損保、不動産会社、不動産を所有する一般企業、地方自治体注1 が挙げ
られる。
同社の報告セグメントは単一セグメントではあるが、提供するサービスの内
容に応じてクラウドサービス、ソリューションサービスに区分され、売上高の
み開示されている(図表1)。
クラウドサービスとは、顧客が@プロパティを導入後、登録建物のデータ数
に応じた従量料金による月額利用及び保守サービスを指している。ソリュー
ションサービスは、@プロパティの導入にあたり、登録代行や利用の仕方を
説明する講習会のほか、顧客のシステムとのデータ連携を可能にするシス
テム作りなど標準機能にない機能追加サービスを行っている。顧客が@プ
ロパティを導入し運用を開始するまで、最長で1 年かかる場合もあるようだ。
@プロパティを運用するデータセンターは東京、大阪、福岡の3 カ所にあり、
相互にバックアップすることで、事故、自然 災害時にもサービスを継続する
体制を構築している。