GMOリサーチ<3695> 広告単価引き下げの影響を受けるも、海外への積極展開による成長を目指す

2018/05/01

最大規模のクラウドパネルや業界標準プラットフォームを提供するネットリサーチ会社
広告単価引き下げの影響を受けるも、海外への積極展開による成長を目指す

業種: 情報・通信業
アナリスト: 柴田 郁夫

◆ 調査会社等を主要顧客とするネットリサーチ専業会社
・GMOリサーチ(以下、同社)は、調査会社等のプロフェッショナルを主 要顧客とするネットリサーチ専業会社である。
・会員保有企業(媒体)とのシステム連携によるクラウドパネル(アジア最 大規模)やインターネット上で調査のすべてを完結できるプラットフォー ムに特徴がある。

◆ 17年 12月期は増収増益
・17/12 期は、売上高 3,185 百万円(前期比 3.0%増)、営業利益 325 百 万円(同 13.7%増)と増収増益となった。
・広告関連商材の単価引き下げによる影響を受けたが、リサーチ売上が 堅調に推移するとともに、海外売上が大きく伸長した。

◆ 18年 12月期は増収ながら海外への投資等により利益横ばい
・18/12 期業績予想について同社は、売上高 3,497 百円(前期比 9.8% 増)、営業利益 325 百万円と増収ながら営業利益では前期比横ばいを 見込んでいる。成長領域である海外への投資を強化する方針である。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、広告単価引き下げに よる影響等を踏まえ、18/12 期業績予想を減額修正した。ただ、海外が 順調に拡大していることなどから、同社の業績予想の達成は可能であ ると判断している。

 ◆ 中期業績予想
・当センターでは、18/12 期業績予想の減額修正に伴い、19/12 期予想 を減額修正するとともに、新たに 20/12 期予想を策定した。
・国内外で需要が拡大しているネットリサーチ市場において、アジア最大 規模のクラウドパネルを誇り、業界標準のプラットフォームを確立してい る同社にとって、持続的な成長を実現する可能性は高いとみている。 従って、少なくとも 18/12 期の予想増収率(10%程度)を継続することは 可能であると判断した。また、利益面でも、海外やマーケティング領域 等への先行投資による影響(コスト増要因)を考慮する必要はあるもの の、増収効果やサービスミックスの変化に伴う原価率の低減等により 10%程度の営業利益率は維持できるものと考えている。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。